「初めての彼氏」と「パパ活」がトラウマに… 新婚なのに“出稼ぎ風俗”を続ける29歳女性の告白

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「初めての彼氏」

 麗子が現在暮らす地方都市は、結婚を機に引っ越してきた街。育ったのは、別の地方だという。

 一流企業の支社に勤める父と専業主婦母の間に長女として生まれた麗子は、本人にいわせれば「ずっと親に引かれたレールを歩いていましたね。疑問も抱かず」。絵に描いたような「よい子」として育てられたようだ。成績優秀でスポーツ部のマネージャーを務め、中学・高校時代と異性経験はなし。大学も地元の学校に進むよう親に説かれたが、振り切って東京の有名大学に進学したことが、唯一の反抗らしい反抗だった。

 ところが、この上京が麗子の運命を狂わせたといえる。

「家賃や生活費は仕送りしてもらっていましたが、居酒屋でアルバイトもしていました。本当はバイトは親に禁止されていたのですが、お金のためというよりは、純粋に働くことが楽しくて。月20万円はもらっていましたから、学生にしては結構稼いでいたほうだと思います」

 サークルには所属せず、学業とバイトに明け暮れる日々を送った。それでも授業で一緒になった先輩と知り合い、交際することに。初めての経験も彼だった。

「もう、一回で性行為は嫌いになりましたね。今でもそう変わりませんが……。ちなみに、結婚した夫はアニメが大好きで、あんまり性欲が無い感じです。だから結婚を決めたのかも」

 この「初めての彼氏」は、性行為に対する以上のトラウマを彼女に与えたようだ――DV男だったのだ。

「はじめは優しかったのですが、ちょっとずつ本性が現れてきたといいますか……。もともと一浪していた彼が留年して、私と同じ学年になってしまったのがきっかけといえばきっかけでしょうか。男尊女卑で有名な地方の男の人だったというのもあるかも(笑)。だんだんと束縛がひどくなり、バイトにも行くなと言われるようになって。最後のほうは『そこに置いてある携帯とって』と言うだけで『なんて口の利き方するんだ』と激昂し、思いっきり殴られました。ろっ骨を折られ、救急車で運ばれたこともありました。最終的には親も出てきて、弁護士沙汰になって別れました。いまも雨がふると胸のあたりが痛みます……」

 麗子は笑い話のように振り返るし、こうして文字にしてしまえば、それほど大げさに思われないかもしれない。だが、両親に大切に育てられてきた“箱入り娘”が、初めて交際した男に暴力を振るわれたのだ。そのショックは大きかったはずだ。

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