鬼越、ガーシーの影響でバラエティ番組に“暴露系芸人”枠 「いつまで続くか」という声も

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鬼越が火を付けガーシーで定着

「例えば、お見送り芸人しんいちは、今年のR-1グランプリ王者でありながら、すでにテレビでネタをやる機会も減り、このまま消えるのかと思われたところに、愚痴りキャラ、嫌われキャラが定着。ヒール役芸人としてブレイクの目が出て、暴露系ネタを武器に人気が出るかもしれません」

 もっとも、この日のしんいちはスベりにスベっていたが……。なぜ暴露系芸人が出てきたのだろう。

「火付け役となったのは鬼越トマホークです。彼らは、2人の喧嘩を止めに入ったゲストの暴露話をする“喧嘩からの暴露芸”でブレイクしました。その後、芸人ではないもののガーシーこと東谷義和(現・参議院議員)がYouTubeで注目されると、芸能界でも暴露が流行し始めました。元AKBの大島麻衣が“女ガーシー”と言われるレベルの芸能界の裏話をするなど、女性タレントにも暴露トークが定着しています」

 大島も出演する「上田と女が吠える夜」(日テレ)などは、女性タレントの暴露番組という一面もある。

「かつてのスターが昔の芸能界について話したり、『めちゃ2イケてるッ!』(フジテレビ)に実は台本があったとか、テレビのウラ側を明かすタレントも増えています。そうした流れを見て、芸人たちは暴露芸に走ったと見ることができます」

“痛みを伴わない”暴露

「暴露系芸人は、以前ならリアクション芸に走ったり、ドッキリ企画に出ていた芸人が少なくありません。しかし、放送倫理・番組向上機構(BPO)が“痛みを伴う笑い”を好ましくないとしたことで、それもやりにくくなりました。BPOへの当てつけとまでは言いませんが、痛みを伴わないものを探した結果、生まれたのが暴露芸とも言えるかもしれません」

 暴露のほうが「青少年の共感性の発達や人間観に望ましくない影響を与える」かもれないが……。そんな芸はいつまで席巻できるのだろう。

「暴露ネタのチョイスがキモでしょう。業界内で怒られることなく視聴者が食いつくネタで、放送できるギリギリのライン、相手を怒らせない根回し、笑いで落とすセンス。逆にガチなバトルモードの演出、衝撃的な人選とエピソードなどなど。暴露がネタとして評価され、面白いと思ってもらえるセンスが大事でしょうね」

 そこまで高度なネタを作れるのなら、暴露芸でなくても売れそうだ。

「みなみかわの場合、よゐこの2人が実は不仲という暴露話をしましたが、彼らに否定されて謝罪することになりました。暴露芸はネタとしてウケても、ウソや誤報なら謝罪に追い込まれるという諸刃の剣でもあるわけです。はたしてどれくらいの芸人が、暴露芸で生き残れるのか注目です」

デイリー新潮編集部

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