「七人の秘書」も「ガリレオ」も…映画とスペシャルドラマのパーケージングが増えている事情

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バラエティーNG俳優が多い

「連ドラの放送終了から時間が経っているので、映画の宣伝だって必要になってくる。出演している俳優には宣伝がてらバラエティ番組に出演してもらい、ゲームをやってもらったり、クイズに答えてもらいたい。ところが、テレビ局にとっては頭の痛いことに、俳優たちの中にはバラエティに出たくないという人が少なくなりません」

 確かに、長澤まさみ、窪田正孝、ディーン・フジオカ、福山雅治、吉岡秀隆は、バラエティ番組であまり見ることはない。

「例えば福山は、話も上手いし、ラジオの喋りも面白い。元々シンガーソングライターなので音楽番組には出てくれますが、バラエティにはなかなか出てくれません。仲の良い大泉洋が司会の『SONGS』(NHK)には、公開前日の15日に主題歌を歌う柴咲コウと出演し、面白トークを披露していましたが、肝心のフジにはほとんど出ていませんでしたね」

 来年以降に公開が予定される劇場版には、「イチケイのカラス」(フジ、主演:竹野内豊)、「ネメシス」(日本テレビ、主演:広瀬すず、櫻井翔)、そして「緊急取調室」(テレビ朝日、主演:天海祐希)もある。

「櫻井は自身のバラエティ番組を持っているくらいなので大丈夫でしょう。しかし、竹野内も広瀬も天海も、バラエティ番組には出てくれそうにありません」

 どうする?

それでも劇場版を作りたい

「そのためスペシャルドラマが必要なのです。バラエティは無理でも、役者としてなら協力はしてもらえますからね」

 それもダメなら?

「過去の映画の放送です。例えば「コンフィデンスマンJP」(フジ)の場合、公開1週間前に劇場版の第1弾『ロマンス編』、公開翌日には第2弾『プリンス編』を放送していました。もっともこの時は、メインキャストの東出昌大が再三にわたって女性関係が報じられており、バラエティに出ている場合ではなかったと思いますが……」

 テレビ局がそこまでして劇場版を作りたいのはなぜなのか。

「まず、映画会社が単独で作る映画が少なくなっているので、テレビ局に出資してもらえると助かるということがあります。テレビ局から見れば、放送外収入が期待できるわけです。万が一、映画がコケても、“地上波初放送”で少しは回収もできるわけです。そのためにも、人気ドラマであれば集客が期待できるので、劇場版が手っ取り早い。キャストは出来上がっているし、息も合っていますからね。なにより、ドラマの映画化はスペシャルドラマの延長みたいなものですから」

 もっとも、「今さらあのドラマを映画化?」というものもある。

「最近ではドラマ制作と同時に映画化が決定しているものもあるんです。どれとは言いませんけれど、『ドラマ放送時は低視聴率だったのに……』という作品でも、映画化しないわけにはいかないんです」

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