「自ら鉄斧を振って仏像を破壊」――宗教を弾圧して乱世を終わらせた「中国の織田信長」

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 旧統一教会が日本政治を揺るがせているが、いつの時代も政治にとって宗教は鬼門である。かつて織田信長は、一向一揆や比叡山延暦寺と死闘を繰り広げ、これを制することで天下統一への道を切り開いた。

 中国でも、仏教を徹底的に弾圧して、五代十国と呼ばれる乱世に終止符を打った偉人がいる。中国史上「最後の仏敵」とされる後周の世宗(せいそう)〈柴栄(さいえい)〉である。

 数多いる中華帝国皇帝のなかでも、ほとんど無名ではありながら、中国史の泰斗・内藤湖南と宮崎市定は、この世宗をしばしば織田信長にたとえ、「真の天才」と評している。...

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