「自分の彼女が寝取られてると興奮する。風俗嬢になってほしい」婚活アプリ詐欺男が第2の被害者に語っていた卑劣な言葉(2/4)

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渡されたカード残額は9万円

 そういった不信感を抱きつつも、「理想とは違うものの、お金持ちの男性と知り合えた幸福感」に抗えず、結婚を前提とした同棲へと話は進んでいく。第三者にはBさんの“甘さ”が歯がゆく見えるだろうが、この時点ですでに一種の洗脳状態にあったとすれば、理解しやすいかもしれない。

 この頃、岡被告からBさんには〈早く一文無しになって(=オレに全額を預けて)、オレのおカネで生活しろよ〉などといったメッセージが送られ続けた。

 3つの口座から合計約3700万円をおろし、ほぼ全額を岡被告に渡し、その代わりに岡被告からキャッシュカードを預かり、それで生活することになった。勤めていた美容関連の会社は2月いっぱいで退社し、「専業主婦の知人と料理教室へ行く計画」を立てるなど、彼女の中では結婚が現実味を帯びてきていた。

「結婚に向けた高揚感のようなものはもちろんありましたが、新居をなかなか決めてくれないとか、転居時期を引き延ばすとか、2000万円くらい入っていると言って渡されたキャッシュカードには9万円しか入っていないなど(苦笑)、“アレレ?”と思うようなところもありました。加えて、自分の思い通りにならないと“別れる”と言ったりキレたりすることがよくあり、私にとってそれがストレスではありました」

 ちょうどこの頃、こんなとんでもない提案もし始めたという。

「“風俗嬢になってよ。今まで誰にも言えなかったんだけど、好きな人に風俗嬢になってほしかった”と言ってきました。当初は冗談だと思ったのですが、あまりにしつこく言ってくるので、これは本気なのかもしれないと考えるようになったんです」

「彼氏なんだから貢いでほしい」

 3月上旬、Bさんはそれまでの住居を引き払って“愛の巣”への引っ越しを完了させる。家賃は20万円くらいだった。

「岡は“仕事(家業の建設会社)を辞め、自分名義では契約しづらいので、母親名義でマンションを借りた、落ち着いたらオレもそっちへ行く”と言い、私が住む部屋に岡が通ってくるスタイルになりました。加えて、“家具やらそんなに高いのは買うなよ。わかった? 徐々にゆっくり買っていこう”とも言われ、ケチだなぁとは感じましたが、とりあえずの部屋なんだと考え、気持ちを収めるようにしていました」

 これと相前後して、岡被告はBさんに対し、こんなふうに畳み掛けてきたという。

《オレは寝取られが好き。自分の彼女が寝取られてると興奮する。風俗嬢になってほしい。できる? 言うこと聞けるよね? そして稼いだカネはオレに全額渡してほしい。オレは彼氏なんだから貢いでほしい。欲しいものがあるんだったら、オレが全部買ってあげる。とにかく、全てをちゃんと報告してほしい。お金のことは特にね》

 岡被告の提案は常軌を逸していることに加えて説得力にも欠けるように映るが、Bさんは大きな決断をするに至る。

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