山本太郎氏が擁護する“教え子にマルチ勧誘”の「プリティ宮城」議員 ボランティア団体でも「怪しい水の販売を勧めていた」
女子大生が高校時代の英語教師とばったり再会した。母校を退職したばかりの元教員はネットワークビジネスにはまっていて、しきりに月利10~20%を謳う暗号資産投資を勧めてきた。しかし、投資した先は違法なマルチ商法業者。元本すら戻って来ず、元教員は「私も同じ被害者」と取り合ってくれない──。先週、元教え子との間でこのような金銭トラブルを発覚した「れいわ新選組」所属の沖縄県宜野湾市議。周辺を取材すると、ほかでも「怪しい水」の販売に躍起になっていた様子が浮かび上がってきた。
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発端はTwitter上での告発
この市議の名はプリティ宮城ちえ氏(63)。ものまねタレントのような名前だが、9月11日に投開票された沖縄県宜野湾市議選にれいわ新選組の公認候補として出馬し、当選したばかりの歴とした市議会議員である。もちろん本名ではない。教員時代、生徒たちから呼ばれていたあだ名を使い回しているそうだ。
ことの発端は、9月21日からTwitter上で始まった匿名の告発であった。「ちえの被害者」と名乗るアカウントが、
〈もの無しマルチを学校の先生から勧誘されました。謝罪も返金もなく現在は市議会議員になってます〉
〈2020年、沖縄でジェンコと言う投資案件の勧誘を彼女から受けました。その時は、まさか先生が生徒に詐欺を持ちかけるとは思わず信じてしまいその話に乗ったのが事の始まりでした〉
などと、宮城氏の実名を挙げて上記トラブルを暴露し始めたのである。
ピンクのド派手な服装で有名
この「ジェンコ」というのは、昨年11月、全国で約650億円を違法にかき集めたとして警視庁に金融商品取引法違反(無登録営業)で摘発された違法グループが運営していた投資運用会社である。
今年8月には、このグループに投資するために消費者金融で借りた150万円の返済に行き詰まって自殺した22歳女性の母親が、NHKなどのインタビューで悲痛な思いを語り話題になった。客を紹介すると紹介料が得られるマルチ商法的な手法だったことから、大学生など若年層を中心に被害が拡大していると言われている。
宮城氏から勧誘を受けたと告発した女子大生も、〈その後借金まみれで授業料を延滞し退学せざるを得ない状況に〉なったと被害を訴えている。まだ金融リテラシーが身についていない20歳そこそこの大学生相手に、高額契約を勧めた元高校教師の宮城氏とはどういった人物なのか。地元の知人は開口一番、「見ての通りのド派手な服装の人ですよ」と答える。
「教師時代から一際目立つひまわりの髪飾りをつけ、ピンクや黄色の目がチカチカする服ばかり好んで着ていることで有名だった。3年ほど前に定年退職した後は、平和活動団体や戦争遺産保存団体などのボランティア活動に従事。得意の英語を生かし海外での活動にも参加し、『平和通訳』と名乗っていました」
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