藤浪晋太郎「MLB挑戦」、イップス再発懸念に「もう1年は阪神で」の声 残留のキーマンは「新監督」

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MLB公式球で「ノーコン病」再発の危険性

 一方で前出の元監督は懸念を抱く。

「8月以降の復調はまだ半信半疑。いつ制球難が再発するか不安は残る。渡米はあと1年、阪神で揺るぎないものにしてからでもいいとは思う。しかもMLB公式球は日本のものより滑りやすい。特に藤浪の武器のスライダーは抜けやすい。また当ててしまい、精神的にやられてしまう危険性は消えない」

 藤浪は既に球団と複数回、交渉を重ねており、オフには本格的に協議するという。ここでは新監督になる岡田氏の意向も鍵を握りそうだ。

「(評論家として)岡田さんはかねて復活には先発をやらせるしかないというのが持論だった。球界随一の阪神の投手陣をさらに強化するために藤浪は必要だと考えているだろう。就任前から補強より育成をテーマに掲げており、最初の大仕事は藤浪の慰留になるかもしれない」(前出の担当記者)

 松坂大輔、ダルビッシュ、田中将大(楽天)……、多くの投手がNPBの所属球団で十分な実績を残した後に、海を渡った。藤浪はここ5年でわずか計12勝。過去、この水準でポスティン移籍した例は皆無だけに、“高性能”を示してきた日本人投手といえども、MLBでの成功が保証されているとは言い難い。阪神、そして藤浪の決断に注目が集まっている。

津浦集(つうら・しゅう)
スポーツライター

デイリー新潮編集部

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