いざ、凱旋門賞!「武豊」は「日本ダービー馬」と10度目の挑戦 悲願達成を狙う日本馬たちに立ちはだかる壁

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 あの名馬・ディープインパクトも含め、これまで名だたる日本の名馬たちが果敢に挑むも、未だ制覇できていない世界最高峰のレース「凱旋門賞」が、今年も開かれる運びとなった(フランス・ロンシャン競馬場 芝2400メートル。10月2日(日)日本時間~)。今回は歴代最多となる4頭の日本馬が出走を予定しているが、果たして勝算はあるのか――。

オーナーの夢

 競馬関係者が言う。

「出走を予定している4頭は、すでに現地入りし、最後の調整を進めています。なかでも一番注目されているのは、あのレジェンドジョッキー・武豊が騎乗する、ドウデュース号(3歳牡馬)でしょう」

 ドウデュース号といえば、今年の日本ダービーを豪快に勝ち切った、日本の現役3歳最強馬。

「この馬のオーナーである松島正昭氏は、もともと武豊の大ファンで、『武豊騎乗で凱旋門を勝つ』ことを目標と公言して、2015年に馬主になった人物です。早速そのチャンスが飛び込んできたわけですから、強運の持ち主と言えます。今回の凱旋門賞を、勝ちたいという気持ちは、並々ならぬものがあるのではないでしょうか。現在53歳の武豊にとっても、これが10度目の挑戦。そろそろという思いは強い」

 そのドウデュース、凱旋門賞と全く同じ舞台で行われる前哨戦のニエル賞(9月11日)に出走するも、4着と振るわず。落胆の声が上がったが、

「この馬を管理する友道康夫調教師は、実は2016年にも、その年のダービー馬であるマカヒキ号を凱旋門賞に挑戦させており、その時はこの前哨戦に向けてきっちり仕上げて完勝しました」

 ところが、

「肝心の本番でマカヒキ号は、14着と大敗。この時の経験を活かし、今年のドウデュース号はまだ余裕を残しての出走でした。いわば、調教の代わりにこのレースを使ったというわけです。一度コースを走ったという強みが加わったわけですから、十分に期待していいでしょう」

世界をあっと言わせる

 一方、海外のブックメーカーで、日本馬の中で一番人気を誇るのは、今年の宝塚記念を制したタイトルホルダー号(4歳牡馬)だ。

 競馬記者が続ける。

「強い勝ち方をした宝塚記念からの直行となりますが、状態面は問題なさそうです。この馬は自ら先頭に立ってペースを作り、後ろの馬に脚を使わせて、最後まで寄せ付けないというのが最大の持ち味。凱旋門賞でも希代の逃げの手を打って、世界をあっと言わせてほしいですね」

 鞍上は、もう一人のレジェンド・横山典弘の息子である、横山和生ジョッキーが務める。

「凱旋門賞の経験はないものの、すでにロンシャン競馬場でも騎乗済みですし、今勢いがあるジョッキーの一人ですから、押し切って勝ってしまうかもしれません」

 また、昨年に続いて2度目の挑戦となるディープボンド(5歳牡馬)、今年のドバイゴールドカップの覇者、ステイフーリッシュ(7歳牡馬)も出走予定。4頭それぞれ持ち味を生かし切れば、チャンスはあると言えよう。

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