ヤクルト村上宗隆の「早期渡米」は実現しない? 本人が望まない理由とは

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野手の渡米は「基本的に年俸が下がる」

 かの大谷翔平(28)は“渡米を遅らせれば200億円契約もありうる”と言われながらも24歳で渡米し、低年俸で3年間我慢した後、成功を収めた。が、村上は大谷と決定的に違う。そう、投手ではないのだ。

「“200億円”は投手としての大谷の価値でした。昨季、本塁打王争いを演じ、今は打者としての価値も上がりましたがね。同い年の鈴木誠也(28)が昨年、日本人野手最高額の101億円でカブスと契約できたのは、打者大谷の活躍のおかげ。先達の功績により日本人投手の相場が高値安定しているのに対し、失敗例が多い野手の相場は不安定。今後も、野手が渡米する際は、基本的に日本より年俸が下がると考えた方がいい」

 ゆえに、25歳になっても村上の渡米にはリスクがつきまとうというのだ。

親会社ヤクルトの好調も影響

 スワローズの懐事情も村上の渡米を阻みかねない。

「貧乏球団だったひと昔前は、石井一久や岩村明憲、青木宣親ら年俸が高騰した選手をポスティングにかけてMLBに売り払っていましたが、ここ数年は親会社のヤクルトが“ヤクルト1000”などヒット商品を売り出し最高益を更新。山田哲人と7年総額40億円の契約を結ぶなど、大盤振る舞いも増えた。つまり、村上も超高給で遇され、結果としてメジャー行きを見送る可能性が高まる」

 ヤクルトが売れると遠のくMLB。

週刊新潮 2022年9月29日号掲載

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