山際大臣の「税金着服」疑惑に新情報 3千万円以上が“疑惑”の秘書の会社に還流
「かなり無理のある融資」
実はこのマンションの購入をめぐっては、さらなる「疑惑」がある。
山際大臣の説明によると、21世紀株式会社は件のマンションを前オーナーから買い取るため、13年に設立したという。2年後に当時築22年だったマンションを購入し、その際、マンションと土地を担保に川崎信用金庫が1億4千万円を債権額とする抵当権を設定しているのだが、
「かなり無理のある融資だと思います」
そう解説するのは、とある融資担当の銀行員である。
「21世紀株式会社は設立したばかりでほとんど売り上げがなかったはず。融資を検討する時、通常は過去3年分の決算書を精査します。それがなければ、マンションのキャッシュフローで回収できるか否かを見ることになります」
“水増し融資”を引き出した疑惑
このマンションの場合は、
「家賃7万8千円程度の部屋が10室しかなく、オートロックでもない。諸経費や建物の耐用年数を考慮すると、さらに家賃収入を上乗せできないと、1億4千万円のキャッシュフローが期待できるとは到底思えません」(同)
まさか、“過剰家賃”44万円を上乗せするつもりで、“水増し融資”を引き出したのだろうか。
当時を知る川崎信用金庫の元幹部は融資について、
「うーん……。なんとも言えません。それ以上でも以下でも……」
となぜか口を濁し、信用金庫の担当者は取材拒否。
山際事務所に質問書を送ると、
「融資を受けるにあたっては、金融機関による厳正な審査を受けています」
国葬への“国民的”批判に加え、官邸の大幹部と閣僚の相次ぐ不祥事。もはや、上昇気運の見込めない政権内部では年内の早期解散すら取り沙汰されている。
政治ジャーナリストの青山和弘氏は、
「支持率急落を憂え、党幹部に“リセット解散が選択肢の一つ”という声があるのは事実です。岸田さんは今は“耐えて待つ”姿勢なので、解散を考えている節はありませんが、来年は10増10減の区割り変更の周知期間に入る上、地元広島のサミットを控え、解散時期の選択肢は狭まる。なにかプラスの材料があれば、年内に打って出る可能性はゼロではない。10月以降、解散を孕んだ緊張感が永田町に漲(みなぎ)ってくるのは間違いありません」
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