【独自】木原官房副長官の選挙支援をした「統一教会シンパ男性」は警視庁公安部の監視対象だった

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警視庁公安部からも注視されていた人物

 ところが――、

「その人物は東久留米に住む50代の男性で、実は警視庁公安部が彼の動向を注視していました」

 と指摘するのは、警察庁関係者。

「彼は文鮮明と韓鶴子が05年に創設した『天宙平和連合』(UPF)が後援するイベントの事務局長を務めていました。そのイベントは自治体なども後援していたのですが、最近になって教団との関係が問題視され、後援が取り消されています」

 さらに、本誌はカルトや危険団体を監視する警視庁公安部の極秘捜査資料を入手。その資料のうち、「C」(Church)の符牒が付された名簿に、統一教会シンパとされるこの男性の名前が記載されていることを確認している。つまり、彼は公安部の監視対象だったのだ。

党に従って教団を退会した自民党議員

 茂木幹事長は党の方針として、統一教会と「一切関係を持たない」と絶縁を宣言している。であれば、ほかならぬ官邸中枢を担う自民党議員と統一教会と深い関係にある選挙支援者との交流が放置されていいはずがない。この人物と関係を断ち切るのか、木原事務所に見解を問うたところ、代理人弁護士から、

「もし貴誌のご主張が事実であるならば、重大なご指摘でありますゆえ、党の方針に従って、厳正に対処をすべきと判断しております」

 と回答。とはいえ、威勢よく「関係を断ち切る」と言っても、それは信教の自由に関わる容易ならざる問題となる。実際、

「党に従い、やむなく教団を退会することにしました」

 と、その苦悩を語るのは、統一教会信者である自民党地方議員。

「私は(統一教会の)会員であることをかねて地元の後援者には伝え、宗教と政治にきちっと線を引き、仕事をしてきました。教会から応援してもらったこともほとんどありません。ただ、公人としての立場を優先し、退会という選択をしたのです。とはいえ、自民党に対しては納得できないところもあります。“お前ら、そこまでするのか”と」

 この議員は合同結婚式で妻と出会ったという。

「結果的に妻は退会せず、私だけがやめることに。家族とはもめました。これ以上は話せません。家庭が壊れてしまうので……」

 具体策も示さず、議員の“内心”にまで踏み込んでの対応に反発も出る政権と自民党本部。

週刊新潮 2022年9月29日号掲載

特集「『麻生』が言い出しっぺ 『国葬』に葬られる 『岸田“統一教会”政権』」より

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