坂本勇人「性加害」スキャンダルは野放しでいいのか 米「サイ・ヤング賞投手」2年出場停止との格差

スポーツ 野球

  • ブックマーク

切り札はファン、ロッテの前例

 スター選手に大甘の巨人やNPB、声を上げない大手メディア――。坂本はこのまま何食わぬ顔でプレーし、来季までほとぼりが冷めるのを待つだけなのか。

 さるロッテ球団職員は、局面を動かす切り札に“ファン”の存在を挙げる。

「ロッテは09年シーズン前に、ボビー(バレンタイン監督)の高額な年俸が球団経営を圧迫していることを理由に、その年限りでの退任を通告した。何とか続投しようとあがいたボビーが頼ったのは、自身を支持する熱狂的なファンだった。ファンのリーダーとは密に連絡を取り、スタンドには球団幹部を誹謗中傷するプラカードが掲げられるなど荒れに荒れた。ファンあってのプロ野球なので、その声は無視できず、社長らは右往左往していた。巨人ファンが坂本の問題に何かアクションを起こせば球団も看過できない。内容次第ではメディアも報道せざるを得ない」

坂本はコロナ禍が不幸中の幸い

 今季は新型コロナウイルスの影響で、声を出しての応援などは禁じられた(9月12日付で声出しエリアの設置は可能に)。巨人の本拠地東京ドームでは、いまだ録音された選手の応援歌が流れている。

「これまで応援ボイコットが目に見える形で出てこないのは、坂本にとって不幸中の幸い。来季は声出しの応援が戻ってくるだろう。例えば、ファンはその時に坂本への意思を示すことができる。味方である巨人ファンの声であれば、(今回の醜聞発覚後に起きた)阪神ファンのブーイングよりは効果的なはずだ」(同)

 さらに、この元職員は応援ボイコットの他に「坂本グッズ」の不買運動にも言及する。

「グッズの売り上げは概ね選手80%、球団20%の相場で分配される。巨人、阪神のレギュラークラスになると、年俸以外にこの肖像権収入だけで数千万円にも上るとみられ、人気の指標になっているため、これが減れば球団、坂本には金銭面以上にダメージになる。女性や子どものファンはもちろん、どれほど坂本が好きでも、そのカネが女遊びに使われると思えば、グッズを買う気も起きないのではないか」
 
 行動せず現状を容認すれば、それは巨人や大手メディアと何ら変わらない。巨人ファンの決起があるかどうか注目される。

デイリー新潮編集部

前へ 1 2 次へ

[2/2ページ]

メールアドレス

利用規約を必ず確認の上、登録ボタンを押してください。