渡部建は「白黒アンジャッシュ」以外いまだ出演ナシ 復活のカギは“スネ夫要素”
キャラはこう刷新すべし
では、どうすればいいのか。本来の渡部は、人としての邪悪さを秘めた食えない男なのではないかと思う。ドラえもんの登場人物でたとえるなら、彼は「出来杉」ではなく「スネ夫」だったのではないか。
おぎやはぎ、カンニング竹山、有吉弘行など、彼と親しい芸人たちは口を揃えて、渡部にはそういう人としての嫌な部分、すなわち「スネ夫要素」があることを面白おかしく語っている。東野との対談でもそれは指摘されていたことだ。
今後は、本来の自分そのものとまでは行かなくとも、もう少しだけそちらに寄せた形でキャラを刷新するのが望ましいのではないか。今までは、バラエティ番組で親しい芸人がそれをイジって、本人が言い返すという流れもあったが、今後は本人の側から積極的にそれを出していってほしい。そんな渡部ならぜひ見てみたい。
もちろん、これは彼一人の力で達成できることではない。今後の仕事の中で、周囲のスタッフや共演する芸人たちが彼をどう扱うかということにもかかっている。本人、共演者、スタッフ、そして視聴者。人々が空気を読み合い、探り合いながら、少しずつまとまった形になって固まっていく。それがタレントの背負うキャラというものだ。
アップデートされた渡部のキャラがどんなものであれ、それが面白ければそれでいい。一視聴者としては、渡部がこれからどんな面白いことをやってくれるのかを楽しみにしている。