黒島結菜、竜星涼、川口春奈…「ちむどんどん」4兄妹の今後 TBSは1番得した説

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視聴率は「通常並み」ではない

 最後に「ちむどんどん」の視聴率をあらためて確認しておきたい。よく「通常並み」などと言われているが、それは「どれくらいの家が観ていたか」を表す世帯視聴率に基づく分析が大半。だが、世帯視聴率はNHKも含めた各局がもう実務には使っていない。

 局側の都合で使わなくなったわけではない。近年の世帯数急増と人口の漸減によって視聴実態を表していないからである。

 現在の標準値である個人全体視聴率と性別と世代別の個人視聴率を見てみたい。いずれも終盤に入った第99話である。

「おかえりモネ」2021年9月30日、第99話
【個人全体】9.1%
〈男性・20~34歳〉0.9%
〈同・35~49歳〉2.4%
〈同・50歳以上〉12.5%
〈女性・20~34歳〉1.8%
〈同・35~49歳〉6.7%
〈同・50歳以上〉19.0%
〈世帯〉16.7%

「カムカムエヴリバディ」2022年3月22日、第99話
【個人全体】9.9%
〈男性・20~34歳〉1.3%
〈同・35~49歳〉3.4%
〈同・50歳以上〉14.4%
〈女性・20~34歳〉1.8%
〈同・35~49歳〉6.1%
〈同・50歳以上〉20.7%
〈世帯〉17.6%

「ちむどんどん」8月25日、第99回
【個人全体】8.8%
〈男性・20~34歳〉0.5%
〈同・35~49歳〉2.0%
〈同・50歳以上〉12.5%
〈女性・20~34歳〉1.4%
〈同・35~49歳〉4.4%
〈同・50歳以上〉19.7%
〈世帯〉15.6%

 ほかの日もほぼ同傾向。個人視聴率をエビデンスに視聴傾向を考えると、「全体的にやや低調」「特に若い人の支持が薄め」という実態が浮かび上がる。「通常並み」とは言い難い。
(視聴率はビデオリサーチ調べ、関東地区)

高堀冬彦(たかほり・ふゆひこ)
放送コラムニスト、ジャーナリスト。大学時代は放送局の学生AD。1990年のスポーツニッポン新聞社入社後は放送記者クラブに所属し、文化社会部記者と同専門委員として放送界のニュース全般やドラマレビュー、各局関係者や出演者のインタビューを書く。2010年の退社後は毎日新聞出版社「サンデー毎日」の編集次長などを務め、2019年に独立。

デイリー新潮編集部

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