日テレ「1億3000万人のSHOWチャンネル」が“バージョンアップ”の表現にこだわるウラ
あくまでもバージョンアップ
「20年12月26日、嵐が活動を休止することに伴い、『嵐にしやがれ』も終了しました。4時間にわたり生放送された最終回の世帯視聴率は18・3%(ビデオリサーチ調べ、関東地区:以下同)、個人視聴率も11・9%と史上最高を記録して有終の美を飾りました。その後継番組として年明けの1月からスタートしたのが『SHOWチャンネル』です。初回の世帯視聴率は13・0%とまずまずのスタートを切ったのですが、最近は低視聴率が続いていました。このままだと番組終了もあり得る状況なので、編成部が最後の延命チャンスだと番組スタッフに告げた結果、9月3日放送の内容に変わったのです」
つまり、リニューアルということか。
「いいえ、バージョンアップです。番組でもリニューアルなんて、一言も言ってなかったでしょ」
確かにそうだった。とはいえ、実質的には?
「ま、テコ入れですね。それでも日テレとしては、数字が良くないからテコ入れしたなんて思われたくない。ジャニーズ事務所としても、櫻井を“視聴率が取れない司会者”とは言われたくないので、“バージョンアップ”にしたのです」
リニューアルは、番組改編期の10月に行われることが多いと聞く。
報道の櫻井
「敢えて9月初めに行ったのは、もし新企画が上手くいかなかった場合に、もう一度ひっそりと軌道修正できるチャンスがあるからです。今回、大上段に“リニューアル”を謳ってしまうと、失敗した際のダメージは大きく、軌道修正のチャンスもなくなってしまいます。ですから9月に、2時間スペシャルでもなく、通常の1時間レギュラー枠で、実験的に新企画を放送したのです」
そこまで気を遣うのは、やはりジャニーズだからだろうか。
「櫻井は日テレの看板報道番組『news zero』の月曜キャスターを長年にわたり務めています。同時に日テレの選挙特番などでもキャスターを担当しており、報道系の番組では信頼性も高く、コメント力にも定評があります。そんな彼の番組だから、日テレも大事にしているのです」
「SHOWチャンネル」が低視聴率なのは、櫻井に面白みが足りないからでは?
「同じ嵐でも二宮和也や相葉雅紀に比べると、バラエティー番組の櫻井は面白みに欠けるかもしれません。とはいえ、報道の櫻井は視聴者からの評判も良い。彼の持ち前の信頼性に日テレ編成部は目を付けて、『SHOWチャンネル』のバージョンアップを考えたそうです」
それが《報道と情報の間》ということか。
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