岸田首相が国葬を実施したホントの理由 遺族の考えは割れていた 「麻生進言説」は?

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国民に見透かされている

 9月27日、銃撃死した安倍晋三元首相の国葬が執り行われる。その死からわずか6日後に岸田文雄首相は国葬の実施を決断し、一時は国民もその判断を支持しているかに見えた。しかし、旧統一教会と自民党所属議員との関わり合いが問題視される傾向が強まり、時を経るごとに内閣支持率は下落していった。岸田首相が国葬を実施することにしたホントの理由とは?

 岸田首相は安倍元首相の国葬実施の理由について以下のように説明している。憲政史上最長の政権を率い、卓越したリーダーシップを発揮し、その重責を担ったこと、震災復興や経済再生で力を尽くして大きな功績があったこと、日米関係を基軸に戦略的外交を展開したこと、外国首脳からの高い評価、今回の悲報について国内外から幅広く哀悼の意が寄せられたこと――。

「元々こういった理由は示されておらず、国葬反対の声が高まってから組み立てられたもので、後付けに他なりません。その点を国民に見透かされている可能性が高いですね。さらに、いくら実績とされる領域を列挙されても、それを国民が共有できていなければ意味がないわけで、そのことにおいても後手に回っています」

 と、政治部デスク。

結果的に支持率が上がれば良い

「結果論になりますが、国葬実施の判断は失敗だったということになります。岸田首相自身、国葬によって国民の理解を得て、内閣支持率がアップすることを望んでいました。それが果たされていない以上、口が裂けても言うことはないでしょうが、判断は間違いだったと思っているようです」(同)

 では、岸田首相はなぜ国葬実施に踏み切ったのか?

「岸田首相は安倍氏と当選同期で、強い結びつきを感じてきました。1人の政治家として安倍氏を認めており、その存在が政治的テロによって一瞬で亡くなってしまったことに喪失感を抱いていたことは間違いありません。国民も感じているであろう喪失感にあやかって支持率を上げよう、などといったスケベ心が先行していたわけではないでしょうが、結果的に支持率が上がれば良いと考えていたことは間違いありません」(同)

 当選同期である安倍氏への個人的な思いが衝撃的な死で募ったという指摘だが、一方で、安倍氏の死去の6日後というスピード決断をめぐっては、麻生太郎自民党副総裁の進言があったとの声が根強い。

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