統一教会シンパが衝撃の告白 「木原官房副長官の選挙支援を呼びかけ、そこには信者も」
事態は収束どころか、さらなる混迷へと向かっている。遅ればせながら自民党が発表した統一教会に関する調査結果を“点検”すると浮かび上がるのは、責任逃れのための「カラクリ」と「うそ」。
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〈国際情勢の新展開と日本の安全保障〉
そう題されたシンポジウムが都内で開かれたのは2016年12月18日のことだった。
師走でありながら秋のような陽気に恵まれたこの日、会場では4名のパネリストが登壇した。そこには元新聞記者、元海上幕僚長らに交じり、いまや官邸で権勢を振るう岸田文雄首相の最側近の姿があった。日本の将来を憂える者たちにより行われたかのように見えるこのシンポジウムを手掛けたのは、統一教会と太いパイプを持つ男性と教団の関連団体。しかし、いまに至るまでその事実は明るみに出ることはなかった――。
「俺は忙しいんだ!」
安倍晋三元総理が射殺されて2カ月が経った今月8日、自民党は統一教会と国会議員の関係についてのアンケート結果を公表した。直前に度々目撃されていたのは、責任者たる茂木敏充幹事長が記者らにそう吐き捨てる姿だ。
「調査ではなく点検」と威圧
その約2週間前には、自民党議員に対し、教団との関係についての調査票を送付している。質問は全部で8項目あり、統一教会や関連団体の会合への祝電送付や出席、選挙でのボランティア支援などを問う内容だった。
「今月2日に締め切られ、結果のとりまとめは党職員のほか、議員では茂木さんが先頭に立って行っていました。そのため、8日に公表するまでイライラを募らせていたんです」(政治部デスク)
この間、記者らには「調査ではなく点検だ」と威圧する一方で、「どの党よりも細かい報告を受けている」などと胸を張る姿がテレビで映し出されていた。
自民党所属の国会議員379人のうち179人が過去に統一教会と関係があったことを明らかにしたこの調査。茂木幹事長の自信とは裏腹に、議員からの回答はあいまいなものも多く、集約する作業は難航を極めた。一時は公表延期もささやかれ、6日、党本部で開かれた総務会ではこんな一幕もあった。
「その場に出席していた茂木さんが“できるだけ今週中に公表する”と発言したんです。これに党の重鎮議員がかみつき、“できるだけというのはおかしい。延期したら国民の失望を買ってしまう”と一喝しました。茂木さんは慌てて“必ず今週中に公表します”と訂正していました」(同)
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