皇室は英国王室にならって「情報公開すべき」 なぜ「ダイアナ事件」後に信用回復できた?

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「打ち解けたムードには程遠い」

 木香バラとは内親王時代の眞子さんの「お印」だが、

「両殿下と眞子さんは、依然としてご関係がよろしくありません」

 そう明かすのは、秋篠宮家の事情を知る関係者。

「両殿下はNYでの生活をまるでご存知なく、また現地の二人も、宮邸の両殿下を気にかけている様子はありません。眞子さんの近況について妃殿下が言及を控えられたのも、何か話すことであちらから反発を招きかねないといった懸念があったためです」

 その上で、

「妃殿下があえて眞子さんの“お印”に触れられたのは、小室さんはさておき、眞子さんについては“できることなら昔の娘に戻ってほしい”という願望をお持ちだからです。ただ、実現は非常に困難で、それは妃殿下もよくご理解なさっているはずですが……」

 小室さんが皇室に刻んだ“爪痕”は、とてつもなく大きい。それは今回、佳子さまのご結婚や将来について、紀子妃が言及された箇所からもうかがえるのだ。

「妃殿下は『次女の気持ちや考えをよく聞き、またこちらの思いや考えを伝えていくことができれば』などと述べておられました。眞子さんの時のように、ご家庭が“機能不全”に陥ってはならないとの強い自戒がうかがえますが、実情は、やはり打ち解けたムードには程遠い。悠仁さまのご成長を喜ばれる一方、妃殿下は佳子さまの将来について、大いに悩んでおられます」(同)

情報公開は「責任」

 国民の声は、いまだ皇嗣家には逆風となっている。令和皇室の行方が大いに案じられるところだが、皇室制度に詳しい小田部雄次・静岡福祉大学名誉教授は、

「昭和天皇は皇太子時代、欧州歴訪でエリザベス女王の祖父にあたるジョージ5世から『君臨すれども統治せず』とは何かを教わり、“第二の父”と敬愛なさっていたといいます。戦前から皇室は英王室に精神的な連帯感を抱いてきたのです」

 としながら、

「現在の情報公開の姿勢も、大いに見習うべきです。宮内庁がSNS活用を検討する契機となったのは、やはり小室さんの問題。結婚後もなお“なぜNYの一等地に住めるのか”“警備の原資は”といった疑念が噴出し、批判の矛先が役所に向いたわけです。眞子さんが皇籍を離れたとはいえ、国民の敬愛の対象である皇室が不信感を持たれているのだから憂慮すべき事態です」

 さらに、こう続ける。

「紀子さまは今回、眞子さんの近況について本人の希望もあってお答えになりませんでしたが、将来の天皇家となられる皇嗣家のご家族がどのように暮らしているのか、曖昧にするのはいかがなものでしょうか。これでは国民が皇室の情報を知るすべがなく、情報を示さない皇室が敬愛されるのか、大いに疑問です。娘の意向を受けて情報をお出しにならないのは、皇室のあるべき姿とは思えません。国民から愛され、かつ威信ある皇室を目指すのであれば、情報公開はいわば『責任』ではないでしょうか」

 未来のお世継ぎを擁する重みは、計り知れないのだ。

週刊新潮 2022年9月22日号掲載

特集「『紀子さま』苦悶のお誕生日に『エリザベス女王』の遺訓」より

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