神戸山口組、池田組、絆會の「3社同盟」結成で、織田代表を狙った菱川ヒットマンの現在は?
定例の弔問に“同席”したセレモニー
これに対して神戸側は報復行為に打って出る。2017年9月に織田代表は襲撃を受け、ボディガード役の楠本勇浩組員が射殺されている。殺人容疑で全国に指名手配されたヒットマン菱川龍己容疑者の行方は杳として知れない。
「そういった経緯がある中で、関係修復は不可能だというのがもっぱらの見方でしたが、今年の事件現場(神戸市長田区)における楠本組員の命日供養に、神戸山口組、池田組からそれぞれ若頭や本部長クラスといった最高幹部が弔問に訪れたのです」
暴排条例が定めるように、5人以上で集まると取り締まりの対象となるため、うまく時間をずらしての弔問だったようだ。ともあれ、自身が狙われ、ボディガードを亡くした織田代表にとっては、この最高幹部らの弔問が今後のために必要な儀式だったのだろう。
「そうですね、3社同盟にあたり、今回のような“セレモニー”を織田代表が神戸山口組側に要求した可能性もあるでしょう。それにしても一旦、破門・絶縁になっても復縁どころか同盟関係にまでなるわけですから、敵の敵は味方と言うか、本当の意味で仁義なき戦いになっていると言えるのかもしれないですね」
ところで、今回の弔問で再び「ヒットマン菱川の現在」に注目が集まった。
菱川ヒットマンのその後
「事件のすぐ後、菱川容疑者の運転免許証と拳銃2丁が入ったバッグが神戸市北区内にあるバス停付近の歩道脇で見つかりました。刑事の習性というかイロハとして、捜査は拳銃を追いかけるところから始まるのだと思いますが、それと併せて菱川自身を意味する免許証があったことから、犯行は菱川によるものだということを強く示唆する出来事だったと思います」
ヤクザに限らないだろうが、犯行後は道具(凶器)を使ったら捨てる、のが常道だろう。
「海に捨ててしまうとかね。とにかく、こんなアホなことはしません。つまり、生きていたら証拠隠滅するはずで、そうなっていない以上、“消された”可能性が高いという風に言われています」
加えて、仮に菱川容疑者が潜伏なり逃亡をしているのなら、織田代表が自身を狙った神戸山口組と間接的とはいえ連合を組むことができないのではないか……との見立てもある。いずれも推測の域を超えないが、説得力がないわけでもない。
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