日テレ「MUSIC BLOOD」がわずか1年半終了の裏 1社提供だったはずなのに、いつの間にか
当初は絶賛
「2020年10月にsmash.のサービスが開始されてからは、幻冬舎の見城徹社長や秋元康さんなど、多くの超名人が絶賛していました。実際、Hey! Say! JUMPを起用したCMも話題になった。ジャニーズ事務所のアイドルが特定のSNSアプリで“独占映像”を配信するというのは、それまでなかった快挙ですね」
それだけに期待する声は大きかった。
《SHOWROOM（ショールーム）の快進撃が止まらない。ニッポン放送や日本テレビとタッグを組んで、それぞれの独自番組を始めた。／その中核となるのが、「smash.」である。昨年10月にKDDIのサポートを受けて誕生したバーティカルシアター（縦型映像）アプリで、韓国の「BTS」や、アイドルグループの「Hey! Say! JUMP」などのアーティストのオリジナルコンテンツを楽しむことができる。（中略）そして今月からは、日本テレビとのコラボ番組「MUSIC BLOOD（ミュージック・ブラッド）」を開始した。（中略）今、放送業界は大きな転換期を迎えている。いや放送だけでなく新聞雑誌を含むすべてのメディアがそうなのかもしれない。今後、smash.と連携する番組は続々と登場することだろう》（「日経MJ」21年4月11日付）
41億円の累積赤字
日テレ関係者が続ける。
「ところが、SHOWROOM社の今年3月期の決算で、smash.事業が11億円を超える赤字であることが発表されました。さらに、同社はこれまで一度も黒字化したことがなく、累積赤字が41億円に膨らんでいることも分かったのです」
smash.は月額550円で、すべての動画が見放題だ。会員数も伸びていると思われていたのに。
「昨年はBTSを起用したことで、かなりのファンを集め、会員数も大幅に増加したと聞きます。しかし、縦型動画を配信しているライバルのTikTokをはじめ、InstagramやTwitter、YouTubeでも、毎日、無数の無料動画が配信されているわけです。smash.にも無料で見られる動画は少なくありませんが、ティーンや20代、30代には月550円も少し高いのかもしれません」
しかも……、
「芸能界のギャラに詳しい関係者に聞いたところでは、これまでsmash.は出演者に高額なギャラを支払うことで成立してきたため、会員数が増加してもなかなか利益が出ないそうなんです」
「MUSIC BLOOD」を1社提供している場合ではなかった。
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