「温かい目で見て」朝青龍を擁護した大鵬の品格 覚醒のきっかけはライバル・柏戸(小林信也)
昭和40年代、「巨人・大鵬・卵焼き」という有名なフレーズがあった。“圧倒的なナンバーワン”を象徴する三つの揺るぎないモノ。プロ野球で巨人は連覇を続け、大相撲で大鵬は毎場所のように優勝を重ねた。そして各家庭の食卓で卵焼きは子どもたちの定番人気メニューだった。
大鵬は悔しいけれど強かった。優勝32回、うち6連覇2度。後に白鵬に抜かれるが、あの双葉山ですら優勝は12回。当時は図抜けた記録だった。憎らしいほど強かったと書かないのは、憎くはなかったからだ。...