「友だちに『子供部屋おばさん』と呼ばれた!」 怒り心頭の40代女性が気付いた“自分の問題点”とは

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「友だちから『子供部屋おばさん』と呼ばれた」「ひどくないですか?」

 家族問題評論家の池内ひろ美氏は1996年に「東京家族ラボ」を開設して以来、4万件近い家族問題の相談に乗ってきた。離婚、結婚、恋愛、不仲等々。こうした問題は、SNSが普及して、家族が皆LINEで頻繁に連絡を取るようになったからといって減ったわけでもない。むしろ余計に事態がややこしくなっているという面もあるようだ。

 相談内容は多岐に渡り、愚痴をこぼしに来たかのような人も珍しくはない。

 池内さんが実際に直面した最近の家族問題とはいかなるものだったのか。以下、池内さんの寄稿である。【SNS時代の家族問題/第4回】

(個人が特定されないように年齢など一部を変えています)

 ***

「学生時代からの女友だちミチコと久々に会ったんです。コロナ禍で子供がずっと家にいて忙しいってミチコが言ってたから、私は会いたいのを遠慮していて、ほんとうに久しぶりに会ったら、言われてしまいました。ショックです」

 ショックを受けるような、どんなことを言われてしまったのでしょう。

「私に向かって、立派な『子供部屋おばさん』になったわねって。ひどくないですか?」

 たしかに、ひどい発言だ。そこに「立派な」と添えることでさらにひどい表現となる。

「子供部屋おばさん」とは、結婚しないまま親元に暮らして40代となった独身女性のことです。相談者の彼女は30代に見えますが40代ですか。

年齢より若く見える女性

 今の日本は、年齢より若く見える女性が多いが、ご多分に漏れず彼女も若く見える。シルク混の薄い青色のワンピースに、キャリア風のバッグを持ち、足下も青色のパンプスを履いている。濃いめの栗色にカラーリングされたセミロングの髪形の前髪は、少し目にかかる程度の長さに作られていて、お嬢様ぽい髪形でもある。

「そうなんです。コロナ禍のうち、ミチコと会わないうちに私は40歳の誕生日を迎えたんです。でも、ミチコだって同い年ですし、ミチコのほうがずっとオバサンですよ。私みたいに年齢より若くは見えないし、ネイルもしていないし、メイクは薄いし、白髪も目立つし、着ているお洋服も私みたいなセンスのいいハイブランドじゃなくて、プチプラのカットソーにパンツばかりだし、私よりずっとオバサン!」

 いや、ミチコさんがあなたに伝えたのは、見た目や洋服の値段やセンスではなく、社会的存在として「子供部屋おばさん」という表現を使ったのではないでしょうか。そう思いましたが、もちろん口には出しません。

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