ついに安倍派の国会議員からも国葬に疑問の声 「果たして安倍さんの名誉になるのか?」

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蘇る森内閣の悪夢

 読売新聞は2001年2月、「森内閣支持8・6%に急落 歴代2位の低さ/読売新聞社全国世論調査」の記事を掲載した。

 当時、首相を務めていたのは森喜朗氏(85)。なぜこれほど内閣支持率が低下したのか、記事には以下のような解説がある。

《今回、森内閣の支持率が急落したのは、「ケーエスデー中小企業経営者福祉事業団」(KSD)の資金提供疑惑、これに絡む村上正邦・前自民党参院議員会長の議員辞職、外務省の機密費流用問題、水産高校実習船沈没事故への対応のまずさとゴルフ会員権問題のほか、株価の下落も影響したものと見られる》

「結局、森内閣の支持率が回復することはなく、2001年に退陣に追い込まれました。別に野党が支持を集めたわけではなく、森さんが自滅したのです。今、岸田内閣はずるずると支持率を下げ続けていますが、当時の森内閣の状況と非常に似ている気がします」(同・国会議員)

 国葬の問題でも、統一教会の問題でも、岸田内閣の不手際を批判する声は強い。そして、立憲民主党の支持率が上がっているわけでもない。

「安倍さんが亡くなられ、真っ先に安倍派の中から『国葬をすべき』という声が上がりました。それを受けて岸田さんが決断されたわけです。しかし、今となっては拙速だったのかなという気持ちもあります」(同・国会議員)

 それでも国葬は行わざるを得ない。だが、執り行った後、内閣支持率は更に下がり、安倍元首相に対する批判も再燃してしまう──。

「何のために国葬を執り行ったのか、自民党の国会議員も説明に困る人はたくさん出てくるのではないでしょうか。国葬が終わっても、岸田政権の支持率低下は続く可能性があります」(同・国会議員)

デイリー新潮編集部

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