エリザベス女王が1975年に来日した際、昭和天皇の前で語ったこと 大先輩に人生相談?
「教えを受けた」
「翌年、アメリカが建国200年を迎えるため、女王は式典出席のため訪米する予定が決まっていたのです。女王は昭和天皇に『かつて(独立戦争で)反乱を起こした国に行くのは変な感じ』と語っています。『でも200年経ってるから、もう問題ないでしょう』とも。
われわれが聞いても微笑が浮かびますが、ひょっとすると昭和天皇もお笑いになったかもしれません」(同・徳本氏)
産経新聞(電子版)は9月9日、「【英女王死去】『地球を半周、報われた』 昭和天皇への謝意」との記事を配信した。
1975年にエリザベス女王が来日した際、その通訳は外交官の内田宏氏(1918~2014)が務めた。内田氏もやり取りの記録を残しており、その一部を、季刊誌「皇室」に寄稿している。
記事は、その内容を紹介したものだ。エリザベス女王の発言部分を引用しよう。
《視察を終えて帰京する際、内田氏が「最もご印象の深かったのは」と尋ねると、女王は「陛下(昭和天皇)にお目にかかり、教えを受けたことです」と即答。「女王は孤独なもの」「重大な決定を下すのは自分しかいない」。内田氏にそう打ち明けた女王は「この立場が分かっていただけるのは、ご在位50年の天皇陛下しかおられません」と説明し、「自分が教えを受けられるのはこの方しかない」との気持ちで訪日したことを明かした》
註:『エンペラー・ファイル 天皇三代の情報戦争』
(https://books.bunshun.jp/ud/book/num/9784163911779)