巨人・坂本勇人、「醜聞」続きで来オフ放出やむなしの声 成績下降線で「擁護は限界」

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メジャーに行かなかった本当の理由

 一方で、米大リーグ挑戦には興味を示してこなかった。メジャーでは、抜群の身体能力を誇った松井稼頭央(現西武ヘッドコーチ)でさえ遊撃では通用せず、その後に海を渡った日本人も内野手は苦戦した。

「アメリカでは、坂本もショートとしては厳しいとの評価だった。本人も分かっていたと思う。早い時期に巨人で骨をうずめた方が得だと見切っていたはず」(同)

 坂本がメジャーを選択肢に入れなかったことには、実力以外の事情もあるという。巨人の元担当記者が説明する。

「アメリカに行くと日本のようには遊べないからでしょう。プロ野球選手が勝負で受けるストレスはとてつもなく大きい。女性を逃げ道にするケースは珍しくない。メジャーからの評価が高かった、あるパ・リーグ投手が行かなかったのも不倫が理由だった。記者間で、坂本は一番遊べる時期に日本を離れたくなかったのだろうと言われていた」

 坂本は成績、年俸の上昇に比例し、“遊び”もエスカレートしていったようだ。しかし、打って守ってグラウンドで躍動し、チームの看板選手で在り続けたからこそ、球団も不問に付すしかなかった。

女性ファン獲得に大打撃

 ところが、今回の醜聞は女性軽視の極みとあって、前出の元NPB球団社長は「ファン、特に女性ファン獲得で球団に大きな打撃。坂本の擁護は限界に近い。いずれ看過できなくなるだろう」とみている。

「球界では『カープ女子』が話題を呼んだ頃から女性ファン獲得に躍起になっている。巨人も例外ではない。ただでさえ今季はチームが不振で、コロナ禍で制限が解除されながらも観客動員が伸び悩んでいる(セ・リーグでは1位阪神に次ぐ2位)。来季以降、ファン離れが加速するかもしれない。坂本には何らかの禊ぎは必要で、最も分かりやすい形はトレード」

 坂本は今季、選手として衰えが目立つ。再三故障に見舞われ、レギュラー定着後初めて出場が100試合に届かないことが確定した。原監督にはシーズン途中に守備の負担が軽い一塁手を打診された。来季、正遊撃手でプレーを続けられる保証はない。

 そして来季で5年契約が満了する。23年シーズンは34歳で開幕を迎える。

「年齢的にも正念場。結果を出せなければ、契約が切れるだけに、球団は放出に舵を切りやすくなる」(同)

 巨人では08年に不倫問題が明るみに出た二岡を、そのオフに日本ハムにトレードに出した。選手会長就任1年目だった生え抜きの主力選手に対し、異例の厳しい処置を下した前例はある。

「坂本はこれまで、チーム随一の人気、実力をバックに多少の不祥事では立場が揺らがなかったが、今はいずれも陰りが見える。名球会選手で、監督候補でもあり、球団が懲罰の印象を与えたくなければ、トレード以外にもFAで選手を獲得した際の人的補償でプロテクト名簿から外すなど、いくつか手はある」(同)

「常に紳士たれ」――。巨人軍創設者である正力松太郎氏の遺訓が残る球団の真価が問われることになりそうだ。

デイリー新潮編集部

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