巨人 ポランコ、ウォーカーの起用法に疑問 30本は打てた?【柴田勲のセブンアイズ】

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ベストな布陣は

 現在、巨人打線は中田が岡本和に代わって4番に座っている。最近は速球にもついていけるようになった。無理に引っ張らずにセンター返しを心がけている。クルッと回れば左翼方向、ダメでも中堅や右方向に飛ぶ。

 中田、いまは4番の役割を果たしている。

 巨人の残り試合数は12だ。3、4連勝はほしいところだ。エース・菅野智之が投げる試合は落とせない。幸いなことに最近は真っすぐが低めに集まっている。以前は打者のベルト辺りの高さの球が多かったが本人もわかっているのだろう。修正してきた。

 そして打線はあくまでも「空中戦」で通してもらいたい。

 1番・吉川尚、2番・坂本、3番・丸、4番・中田、5番・岡本和、6番・ウォーカー、7番・ポランコ(この二人はどちらでも)の布陣が一番だと思う。

大勢の回またぎは問題ない

(翁田)大勢が6日のDeNA戦で初の回またぎに挑んだが失敗した。1対1の延長10回に2番手として登板したが、2イニング目の11回に佐野恵太に決勝のソロ本塁打を浴びた。2敗目だった。9日の中日戦では10回に2失点でマウンドを降りて3敗目を喫した。

 成功があれば失敗もある。佐野はコントロールミスだったし、中日戦では先頭打者・岡林勇希に四球を与えたことが結果として失点につながった。反省材料として今後の投球に生かしていけばいい。

 私は早くから大勢の回またぎ、3連投を提唱してきた。学生時代に右ヒジをケガしたこともあって危ぶむ声があったことも事実だ。もともとは先発要員として評価されてドラフト1位で入団してきた選手だ。

 だがクローザー候補のチアゴ・ビエイラやルビー・デラロサが盤石ではなく、大勢を試したところ、巨人首脳陣がいけると判断しての抜てきとなった。

 回またぎはなんの問題もないと思う。実際、原監督も「(2連投までが)当たり前と思っていたら小さな囲いの中で野球をやっているということ。やっぱり太平洋に飛び出さなきゃ」と3連投を示唆していた。

 前述したが、とにかく失敗を反省材料として次につなげることが大事だ。

 13日は神宮に乗り込んでヤクルトと戦う。意地を見せてほしい。最後まで全力を尽くしてこそ果報は転がり込んでくる。
(成績は12日現在)

柴田勲(しばた・いさお)
1944年2月8日生まれ。神奈川県・横浜市出身。法政二高時代はエースで5番。60年夏、61年センバツで甲子園連覇を達成し、62年に巨人に投手で入団。外野手転向後は甘いマスクと赤い手袋をトレードマークに俊足堅守の日本人初スイッチヒッターとして巨人のV9を支えた。主に1番を任され、盗塁王6回、通算579盗塁はNPB歴代3位でセ・リーグ記録。80年の巨人在籍中に2000本安打を達成した。入団当初の背番号は「12」だったが、70年から「7」に変更、王貞治の「1」、長嶋茂雄の「3」とともに野球ファン憧れの番号となった。現在、日本プロ野球名球会副理事長を務める。

デイリー新潮編集部

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