高校野球が抱える「優勝校の偏在」と「選手レベルの二極化」という深刻な格差問題

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関東と近畿に集中

 夏の甲子園で、東北勢で初めて栄冠に輝いた仙台育英。須江航監督が優勝インタビューで語った「青春って密」という言葉がコロナ禍に苦しむ人々の共感を呼ぶなど、改めて高校野球が持つ影響力の大きさを感じた人が多かったのではないだろうか。しかし、その一方で、近年の高校野球は、見過ごせない“格差問題”を抱えているのだ。【西尾典文/野球ライター】

 まずは、格差問題について「地方格差」という観点から触れたい。過去10回の春夏の甲子園優勝校を全国9地区(北海道・東北・関東・北信越・東海・近畿・中国・四国・九州)で分けてみたところ、以下のような結果となっている。...

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