中森明菜 新事務所設立で見えてきた復活への工程表 海外移住説も

エンタメ 芸能

  • ブックマーク

なぜ、今、明菜なのか

 なぜ、いま明菜が求められているのだろう。ベテラン芸能ジャーナリストの渡邉裕二氏はこう分析する。

「本物の歌がうたえるスター、アイドルがいないため。だから昔の人や歌が求められる。作家もそう。昔は本物の阿久悠さんらが詞を書き、曲もまた本物の筒美京平さんらがつくっていましたが、今はそうではない」

 現在、グループアイドルの歌い方は大半がユニゾン。全員で同じ旋律を歌う。ソプラノやアルトなど歌う旋律が分かれているコーラスではない。物足りなく思っている人もいるのではないか。

 また、作品の中には詞も曲もウケそうな部分だけを切り取り、つなぎ合わせているものもある。いつの間にか歌い方も作品も変わっている。

 明菜が求められているのは懐かしいからだけではない。

高堀冬彦(たかほり・ふゆひこ)
放送コラムニスト、ジャーナリスト。大学時代は放送局の学生AD。1990年のスポーツニッポン新聞社入社後は放送記者クラブに所属し、文化社会部記者と同専門委員として放送界のニュース全般やドラマレビュー、各局関係者や出演者のインタビューを書く。2010年の退社後は毎日新聞出版社「サンデー毎日」の編集次長などを務め、2019年に独立。

デイリー新潮編集部

前へ 1 2 3 次へ

[3/3ページ]

メールアドレス

利用規約を必ず確認の上、登録ボタンを押してください。