統一教会「日韓トンネル計画」麻生太郎も顧問を務めていた 「事業にお墨付きを与えた」
山拓も古賀も
そして例のごとく、このプロジェクトの周りでも政治家がうごめいている。
例えば、83年には、後の統一教会会長・梶栗玄太郎を理事長として、「日韓トンネル研究会」が設立されているが、現在の会長は、元法務大臣・野沢太三氏。ご本人に関与の経緯を聞くと、「耳が遠いので……」と述べるのみだった。
また、研究会の初代会長が監修した『日韓トンネルプロジェクト』なる書籍によれば、92年時点での研究会本部・九州支部の役員には、山崎拓、古賀誠など派閥の領袖や、太田誠一、久間章生、自見庄三郎ら閣僚経験者の各氏がずらりと名を連ね、その中には顧問として麻生太郎・元総理の名も見えるのだ。
「間接的に献金に力を貸している」
統一教会に詳しい、さるジャーナリストによれば、
「麻生さんは政調会長時代の2003年、党の『夢実現21世紀会議』の議長を務めていましたが、その際、『日韓トンネル』について実現に向けた政策提言を発表した過去がある」
というから、やはり事業への思い入れが強いのは間違いなさそうなのである。
当の麻生事務所に本件について質問したが、回答はなし。
前出・渡辺弁護士が言う。
「この事業を名目に、信者に対して過酷な献金が強要されていたわけですから、加担するのは、あまりに無責任。事業にお墨付きを与え、間接的に献金に力を貸してしまっているともいえます」
一連の報道では、教会系新聞「ワシントン・タイムズ」に全面意見広告を出していたことも発覚した麻生元総理。
この方が副総裁なのだから、党とカルトとの「関係の見直し」など、簡単にできるわけがないのである。
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