なぜ宝塚OGが演劇界を席巻? なくなった「退団=結婚」という図式
子会社を設立
事情を知る関係者が言う。
「宝塚出身者の最大の強みは、即戦力になる高い演技力と歌唱力に加え、宝塚時代から根強い固定ファンを持っていることにある。いまやさまざまな職場で女性が活躍する時代。旧態依然としたイメージがあるタカラジェンヌにも、もはや退団=結婚という図式は成り立たなくなっているんです」
金看板から離れてなお、エンターテインメントの世界を志向するOGたち。そこに商機を見出したのか、運営母体の阪急電鉄は、2020年に宝塚歌劇団の元理事長を社長とする子会社「タカラヅカ・ライブ・ネクスト」を設立している。
「コンサートや各種公演を通じて、OGのセカンドキャリアを支援しています。現在の所属は8人ですね」
日は浅いものの、抱える構想には大きな“夢”が。
「宝塚には花組、月組、雪組、星組、宙(そら)組の5組がありますが、この会社にOGによる『夢組』を作るんです。3年後には55年ぶりに大阪で万博が開かれますが、そこで夢組の公演を披露したい。現役生たちは日程的に難しくても、彼女たちなら対応できますから」
[2/2ページ]