「官邸崩壊」が早くも噂される理由 岸田首相がイラ立ちを隠さなかった一件とは?

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改造は失敗

 内閣改造・自民党幹部人事で反転攻勢と行きたいところが、旧統一教会や国葬関連で内閣支持率を大きく下げた岸田政権。早くも官邸崩壊の声もあがっているが、その理由とは?

 まずは、参院選直前に起こった安倍晋三元首相の銃撃死以降の流れをたどっておこう。

「その後、旧統一教会と自民党所属議員との関係性が次々に炙り出され、岸田文雄首相が参院選勝利の余韻に浸る時間はひとときもなかったことでしょう」

 と、政治部デスク。

「一旦は国民に評価されているかに見えた安倍元首相の国葬についても、今では明確に反対意見が多く、それが好転する気配もありません」(同)

 岸田首相は大方の予想を裏切るように、8月10日に内閣改造・党幹部人事を断行した。

「結果論になりますが、その後の展開を見ていると失敗したと言わざるを得ませんね。“旧統一教会と関係のある閣僚が7人”などといった報道がなされる中で改造が行われ、会見で岸田首相は、“今回は旧統一教会との関係を見直すことを了解した人だけを閣僚に任命した”と述べていました。もっともその後、政務3役のうち30人以上に何らかの接点があることがわかっています」(同)

膿を出し切ってから

「旧統一教会との関係」とひと口に言っても会員のようなズブズブの議員もいれば、ウッカリ祝電を出してしまっただけの議員もおり、その濃淡には議論の余地があるだろう。

「首相も“関係があった人を閣内に入れない”とは言ってはいないのですが、なかなか理解されていませんね。報じられた萩生田光一氏と旧統一教会との蜜月については前もって情報があったようです。閣内でなければ国会で追及されることもなかろうということで政調会長に任命したわけですが、国会どころの話ではなく、ガンガン報じられていましたね」(同)

 相前後して、政務3役と旧統一教会の関係について「個人の政治活動に関するもので、調査を行う必要はない」との答弁書を閣議決定したが、「“臭い物に蓋をする”ような逃げの姿勢に映ってしまった」(同)といった見方もあり、国民の多くから不信感を買ってしまったことは否めないようだ。

「旧統一教会絡みの報道が増える中で“先手必勝”とばかりに改造を打ったわけですが、それが完全に裏目に出ました。人心一新で報道も沙汰止みになるのではないかという官邸内の見立てが非常に甘かった。繰り返しになりますが、膿を出し切ってから改造すべきだったということでしょう」(同)

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