《留置場で首吊り自殺》 直前に“無罪請負人”弁護士を雇っていた28歳「養子」 残された高槻「保険金殺人」事件の謎
出会いは「麻布十番のガールズバー」
高井さんは2020年2月と同年9月、外資系保険会社2社とそれぞれ1億円と5000万円の生命保険を契約。いずれも保険外交員だった凛容疑者を介して結ばれたものだった。
「当初、保険金の受取人は高井さんの母親でしたが、凛容疑者は昨年5月と7月、いずれも受取人を自身に変更。高井さんの死から3カ月後の昨年10月に5000万円の契約分についてのみ保険会社に請求したが、支払いは停止されたままです。しかし高井さんの死去に伴い、預貯金など約1億円をすでに相続しています」(全国紙社会部デスク)
相続された遺産の行方に絡んで、大阪府警が注目しているのが凛容疑者の“恋人”の存在という。
知人が語るには、
「麻布十番のガールズバーで口説いたと言っていました。逮捕された時も神奈川県川崎市のマンションで同棲中だったと聞いています。彼女のSNSを見たことがありますが、凛からプレゼントされたカルティエの腕時計やルブタンのヒールなど高級ブランド品が頻繁にアップされていた。それだけでなく、高級寿司店でデートする様子やランボルギーニの車内でポーズをキメている写真もあった」
彼女の“愛”を繋ぎ止めるため多額のカネを必要としていた可能性も含め、事件の背景について慎重に捜査が進められている。
「無罪請負人」弁護士の登場
現在、捜査当局の前に立ちはだかるのは「直接証拠が乏しい点」とされるが、それでも府警は立件に自信を見せているという。
一方の凛容疑者も当局に揺さぶりを掛けるかのように“反撃”に打って出た。
「8月後半に開かれた勾留理由開示請求の場に凛容疑者の代理人として後藤貞人弁護士が現れた。後藤氏は関西における刑事弁護の第一人者で、02年に発生した大阪市平野区の母子殺害放火事件で無罪判決を勝ち取り、“西の無罪請負人”とも呼ばれている。後藤氏の登場で、凛容疑者が今後の裁判でも検察と徹底抗戦する構えが見て取れ、大阪地検はピリついています」(前出・デスク)
後藤氏に弁護人になった経緯などについて質問したが、事務所を通して「守秘義務の関係もあるため、お答えできない」との回答だった。
凛容疑者の新たな“パフォーマンス”に注目が集まるが、何より重要なのは高井さんの「死の真相」の解明であるのは言うまでもない。
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