夏の甲子園は不作?「目玉は浅野翔吾だけ」との声も 地方大会で敗れたドラフト候補の“気になる評価”

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例年より視察が少ない球団も

 仙台育英の初優勝で幕を閉じた夏の甲子園。東北勢悲願の「大旗の白河越え」を成し遂げて、地元・宮城は大変な盛り上がりを見せていた。こうした熱狂とは対照的に、プロ球団のスカウト陣に話を聞くと、「ドラフト候補の活躍があまり見られず、例年と比べて、寂しい甲子園だった」という声が多かった。中には「目立ったのは、(高松商のスラッガーである)浅野翔吾だけだった」と話すスカウトもいたほどだ。【西尾典文/野球ライター】

 パ・リーグ球団のあるスカウトは、その“真意”について、以下のように説明してくれた。

「野手では、浅野と松尾汐恩(大阪桐蔭)、投手では山田陽翔(近江)の評価が高いと思いますが、松尾と山田は今年の選抜にも出場していて、どの球団もある程度、能力は把握済みです。(選抜に出場できなかった)浅野が夏の甲子園でどんな活躍を見せるのかが最大のポイントでしたが、(今大会3本塁打という活躍は)想定内とも言えます。去年の風間球打(明桜→ソフトバンク1位)は、一度も甲子園に出ていませんでしたし、地方大会で球場に入場できるスカウトに人数制限があるなど、実際に候補選手を視察する機会が少なかった。そのため、大勢(のスカウト)が見ている夏の甲子園が、選手の最終的な評価を決める大きな場だったのです。しかし、今年は、風間のような選手がいませんでしたね。球団によっては、いつもの年より、(甲子園に視察に来る)人数が少なかったところもあったようです」

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