もやしの乗った「浜松餃子」誕生秘話 元祖の店主は「形だけパクった餃子が増えすぎた」

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静岡県浜松市は、栃木県宇都宮市と並ぶ「餃子の街」として知られる。丸く並べられた餃子の中央に「もやし」が盛られているのが浜松餃子の特長だが、いかにしてこの形に至ったのか。その元祖とされる店の取材に、フードライターの適掃夫氏が成功した。

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「アイデアは自分が食べたものの中から知らん間に出てくる。だからこそ職人たるものは食い道楽になれ。僕はそう思うね」

 およそ80軒の餃子専門店がある浜松に、孤高の料理人がいる。「鍋貼強子 きよ」の主人・加藤幸雄さん(74)だ。...

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