安倍元首相四十九日、後継問題はどうなった? 国会秘書は全員退職も議員会館事務所は“特例”で維持

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 安倍晋三元首相の四十九日法要が終わった。永田町に勤めていた安倍事務所の秘書は全員退職。だが、議員会館の事務所は引き払われずに維持されている。どうやら国葬までの間の特例として認められているようだ。欠員となっている山口4区の後継選びは進展しておらず、「このまま安倍家は断絶するのではないか」という声が出始めている。

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衆議院広報課は「一切答えられない」

 永田町の議員会館は厳格に運営されており、失職したらすぐに出ていかなくてはならないルールがある。死去した時も同様だ。だが、永田町関係者からは「安倍さんが亡くなってから四十九日が経過したというのに、なぜ安倍事務所はまだあるのだろう」と不思議がる声が上がっている。

「このルールは厳しくて、選挙翌日には玄関や廊下にブルーシートが敷かれ慌ただしく引越しが始まります。毎回、落選議員は追い出されるように出ていくのです。急死した場合も同様で、19年に乳がんで亡くなった宮川典子衆議院議員や20年に新型コロナ感染で亡くなった羽田雄一郎参議院議員の時も、1、2週間くらいで出ていったはず」(政治部記者)

 だが、事件から2カ月が経過しようとしているのに、衆議院第一会館6階にはまだ安倍晋三の名札がかかったままなのだ。実際、四十九日法要が営まれた26日に電話してみると、男性が「安倍晋三事務所です」と出てきた。だが、男性は秘書ではないという。

「秘書は全員辞めました。自分は国葬が行われるまでの間、残務を担当するためにいる者です」(電話に出た男性)

 衆議院広報課になぜ安倍事務所が残ったままなのかと尋ねたが、「その質問には一切お答えできません」。どうやら、国葬がある事情で特例として認められているようだ。

ゴッドマザーの意向がわからない

 山口県下関の安倍事務所も維持されてはいるが、地元では「年内に閉めるのでは」という噂も出始めている。この様子から「安倍家として後継を立てないのではないか」という見方も出てきた。

 晋三氏には子供がいない。もっとも期待されていた妻の昭恵さんは早々に出馬しない考えを表明した。跡取りとして名前が上がっているのは晋三さんの母で御歳94歳になるゴッドマザーこと安倍洋子さんの4人の孫たちなのだが、「洋子さんや本人たちの意向がまったく聞こえてこない」(県連関係者)というのだ。

「晋三氏の弟である岸信夫・前防衛相の長男である信千世氏は、体調不良が伝えられている信夫氏の跡を継ぐことがほぼ決まっています。残るは信夫氏の次男の智弘氏、晋三氏の兄・安倍寛信氏(元三菱商事パッケージング代表取締役社長)の長男である寛人氏と長女の万莉子氏の3人となりますが、兄側の二人は政界入りを固辞している模様です」(同)

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