「巨人」森友哉、浅村栄斗獲得で“大阪桐蔭”が一大勢力に? 今オフFA補強は「根こそぎ」

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田村、辛島は人的補償不要のCランク

 一方で、「浅村と森が中田とプレーすることを敬遠する可能性もある。松井(稼頭央)の03年のFA時、PL学園高の先輩である清原(和博)を恐れたため、巨人入りが消えたとされたことがあった。浅村と森も伸び伸びやれる環境を最優先する選手ではないか。巨人は避けられるかもしれない。誰もが憧れる球団でなくなってもいるので……」(遊軍記者)との見方もある。

 それでも、今オフのFA市場は、移籍が又吉克樹(中日→ソフトバンク)だけだった昨オフに対し、“豊作”で好選手がひしめく。中でも、ともに国内FAの資格条件を満たした、推定年俸6500万円の田村龍弘(ロッテ)と、同4000万円の辛島航(楽天)はCクラス(チーム内での年俸が11位以下)とみられ、FA選手獲得に伴う相手球団への人的補償が不要。人的補償に頭を悩ませてきた巨人にとっては好都合だ。

「特に田村は森と同じ捕手。ロッテでは出場機会がほとんどないが、井口(資仁)監督ら首脳陣との折り合いが悪く、干されているだけ。28歳と若く、他球団なら再びレギュラーを張れる。森は西武では中村(剛也)岡田(雅利)と大阪桐蔭の先輩がいて、山川(穂高)とも仲がいい。残留の可能性があり、巨人は田村と両にらみということもあり得る」

 巨人はチーム防御率がリーグ最悪の3.97と振るわず、補強は野手より投手を優先すべきとの指摘がある。

「辛島は本職の先発以外にリリーフの経験もある。福岡出身とあってソフトバンクの動向は気になるが、巨人にフィットする。(2度目の国内FA権取得見込みの)阪神の西(勇輝)も魅力だろう。西を引き抜ければ、たとえ移籍後に活躍しなくても同一リーグの敵の戦力をそぐことになる。もともと巨人のFAにはそういう狙いもある」(NPB元監督)

 FA選手の獲得は1球団2人に制限されている。目移りしそうなリストから誰と誰を組み合わせるのか。

「(編成を含めた全権を握る)原監督は今季の低迷を受けてオフはなりふり構わない補強に出ると思う。もちろんFAの2枠は使い切るはず」(遊軍記者)

 首尾よく最下位を免れ、続投が正式に決まれば、あとは原全権監督の胸一つ。いずれにしても巨人はオフの主役の座に返り咲きそうだ。

津浦集(つうら・しゅう)
スポーツライター

デイリー新潮編集部

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