統一協会「文鮮明」を無理やり入国させた金丸信の大罪 今なら政権が吹っ飛ぶ大スキャンダル
岸信介の機密文書
訪朝をきっかけに、金丸は北朝鮮に融和的な考えを持つようになったとの指摘も根強い。記事によると、文鮮明も似たようなものだったという。
《「徹底した反共主義者である文氏が、金主席と抱きあって現れたのですから驚きましたよ。文氏は祖国訪問の名目で訪朝したのですが、至れり尽くせりの大歓迎を受けたところなど、金丸訪朝の折とそっくりでした。それ以来、文氏は一転して南北統一と米朝関係改善の仲介役となって動いているんです」(コリア・ウオッチャー)》
ちなみに、自民党の大物議員が文鮮明のために尽力したのは、これが初めてではない。
デイリー新潮は今年7月29日、「『文尊師は誠実な男』 岸信介が統一教会トップを称賛した“異様”な機密文書」の記事を配信した。
週刊新潮7月28日号の特集記事を再構成したものだが、安倍の祖父である岸信介(1896~1987)が、米大統領を務めていたロナルド・レーガン(1911~2004)に、文鮮明の“釈放”を要請したという驚愕の事実が書かれている。
ジャーナリストの徳本栄一郎が5年前に発掘した、貴重な資料だという。
自民党の厚遇
「岸さんがレーガン大統領に宛てた書簡は、時候の挨拶など前置きを経た上で、《大統領、今日は、貴殿にお願いがございます》と本題に入ります。岸さんは、文鮮明氏が《不当にも拘禁されています》と主張。《解放されるよう、お願いしたいと思います》と、堂々と“釈放”を求めていたのです」(同・記者)
書簡で岸は、文鮮明を絶賛する。《文尊師は、誠実な男》、《彼の存在は、現在、そして将来にわたって、希少かつ貴重》──といった具合だ。
週刊新潮の取材によると、元首相からの書簡をアメリカ側も無視するわけにはいかなかったようだ。岸に返事を出したが、それは機密解除されていないという。
結局、「さすがに釈放は難しい」とアメリカ政府は判断したらしい。即座の釈放は叶わず、文鮮明が出所したのは翌年のことだった。
「いずれにしても、文氏が収監されれば岸さんが釈放を求めて書簡を送る。日本への入国が不可能だとなると金丸さんが法務省に圧力をかける、という具合です。どれほど自民党が文氏を“厚遇”していたか、これだけでも充分すぎるほど明らかです」(同・記者)
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