「陵辱される快感が芽生えた」「変態バンザイ」 高嶋政宏が語るSM映画への思い
あえぎ声に感動
高嶋が企画監修を務めた「愛してる!」(白石晃士監督)は、鳴かず飛ばずの地下アイドルが、SMの素質を見込まれSMに目覚めてゆく過程をドキュメンタリー風に描いたフィクション映画。自身も、SMクラブ常連の本人役として出演している。が、まず聞きたいのは女優陣の出来栄えだ。
「主人公ミサを演じる川瀬知佐子さんら三人の女優にSM嗜好はなく、すべて演技。しかし、彼女たちが発するあえぎ声が素晴らしい! 演技だとややもするとオーバーになりがちですが、実際のSMは鞭で打たれようが針を刺されようが『うぅ』と低声であえぐ程度なんです。本作の女優陣も自然なあえぎ声で、これだけ聞いてもグッときて感動しました」
過酷な現場に耐えたM嬢に感動、落涙
なるほど、あえぎ声の演技を聞き漏らすなと。でも、本物のSM嬢は出演していないのか。
「いや、三人の女優以外、例えば冒頭で僕が登場するシーンに出てくる店の受付係や、鞭を打っている人、打たれている人、縛っている人、縛られている人は全員が真性のSM愛好家たちです。そもそも、僕がこの映画の企画監修を請け負ったのは、SMのありようをリアルに伝えたい一心から。天井から逆さ吊りにされたM嬢は、肉体的限界を超えて何度も逆さ吊りに耐えてくれた。過酷すぎる現場を目の当たりにして僕は、甲子園球児のひたむきさに心打たれるがごとく、感動で涙が止まりませんでした」
月並みですが最後に本作を通して訴えたいことは?
「コロナ禍で変態活動は壊滅的な打撃を受けています。この映画が少しでも多くの方の変態活動の一助になれば……変態バンザイ!」
映画は9月30日から全国順次公開とのこと。
[2/2ページ]