渋谷通り魔事件 戸田市教育委員会が緊急会見を開くも「15歳少女が誰なのかわからない」

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 東京都渋谷区の路上で15歳の女子生徒が面識もない親子に刃物で襲いかかった事件を受け、22日午後4時から戸田市教育委員会が戸田市役所で緊急記者会見を開いた。だが、教育長から出てきた言葉は「当該女子生徒については報道されていること以上のことはわかっていない」。事件発生から2日が経過しようとしているにもかかわらず、氏名すら把握できていないというのだ。「じゃあいったい何のために会見を開いたんだ」。集まった約30名の報道陣からはブーイングが起きた。

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警察から情報提供を受けられなかった

「何よりもまず被害に遭われましたお二人の1日も早いご回復を心より申し上げたいと思います」

 記者会見は、戸ケ崎勤・戸田市教育長による謝罪から始まった。だが、続く言葉にメモを取る記者たちの手は止まった。

「二人が背中などを刺され重傷を負う事件を起こし、戸田市の中学3年生の女子生徒が殺人未遂の現行犯で逮捕されたということでございますが、現段階で教育委員会が把握している情報は以上でございます」

「警察からは報道以上の情報提供を受けておりませんので、詳細についてお答えできることはございません。本日朝、全校長が参加する臨時校長会を開催いたしまして、今後、情報が入ったら迅速に報告するようお願いしたところでございます」

記者からは「理解に苦しむ」

 唖然とする約30人の記者たち。その後、質疑応答が始まるのだが、話が噛み合わなかったことは言うまでもない。

――当該生徒の学校での様子やトラブルなどは把握していないのか。

「先ほど申し上げたことの繰り返しになってしまうんですが、現時点におきまして、警察からは報道以上の情報提供を受けていませんので、お答えできることはございません」

 何を聞いてもこれで終わってしまうのである。ある記者からは「ちょっと理解に苦しむんですが……」という声も飛び出した。聞けば、戸田市内の市立中学校は6校しかないというが、どの中学校に所属しているかもわからないというのだ。「その中で、不登校で、母子家庭で、1年生の頃から不登校になっていた女子生徒となると、限られると思うが、それでもわからないのか」。こんな質問も飛び出たが、それでも「わからない」を繰り返す教育委員会の面々。警察の方に情報提供を求めた際、戸田市立中学校の生徒であることだけは確認させてもらったのだという。

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