【全文】生稲晃子氏、“統一教会関連施設”訪問のウラ側 萩生田政調会長は、教会のバーベキュー、クリスマス会にも参加か
統一教会との関係は“意図せざるもの”と弁明したが…
とりわけ萩生田氏と西村氏は“我こそは”の思いが強いとされるが、
「萩生田氏は政調会長を引き受ける際、経産相の後任に西村氏を推薦しました。そこには二つの狙いがあったといわれます。まず、ポストを西村氏に“譲る”形になるため、先輩格として振る舞える。次に、清和会事務総長として派閥内での影響力拡大をもくろむ西村氏を閣内に押し込むことで“閥務“から引き剥がせる。つまりは勢いを削げる」(同)
なるほど、萩生田氏による西村氏の推挙は、まさに一石二鳥の一挙両得。総理もまた、政局回しに長け、保守色が濃い萩生田氏の抜擢により、亡き安倍氏の穴を埋めつつ、清和会のグリップも期待する――。
かくて萩生田氏は次期会長の最右翼に躍り出て、混乱を見せた今般の人事でひとり“焼け太り”のうまみを享受したのだった。
ただ一方で、氏もまた統一教会との仲について釈明を強いられている。
2014年10月、地盤とする東京・八王子市の芸術文化会館大ホールで統一教会の「祝福原理大復興会」が開催された際、そこに自民党総裁特別補佐の立場で出席、来賓あいさつをしたことが明らかになったが、ご本人は経産相在任中の閣議後会見(8月2日)で、
「承知の上で(統一教会と)お付き合いをしているというのではなくてですね、自分なりに、地元のみなさん(とお付き合いする中)で、その中にそういう関係者がいたのかもしれない、そういう認識です」
などと弁明。カルト教団との関係は意図せざるものだった、そうとは知らなかったと主張したのである。
“ビデオは回すな!”
だが、これはまったくもって疑わしい。統一教会の関係者は憤懣(ふんまん)やるかたない表情でこう語るのだ。
「萩生田さんは統一教会との過去の付き合いについて、まるで知らないうちに接点を持ってしまったかのように説明していますが、実情は違います」
萩生田氏は09年、自民党が下野するきっかけとなる衆院選で落選し、12年まで3年間、浪人生活を余儀なくされているが、
「ちょうどその間、月に1~2回のペースで八王子市内の教会施設を訪ねてくれました。その施設は3階が講堂になっており、そこに数十人の信者を集めて演説をなさっていたのです」
話は続く。
「特に水曜日は大切な日で、教会長が青年・学生部にあたる『成和部』で若い信者を相手に説教します。萩生田さんがその説教の後に何度も登壇して話されていたのを覚えています。具体的な文言までは記憶していませんが、“あなたたちのおかげで自民党は成り立っています。私たちを当選させてください”とか、そんな内容だったと思います」
そして、萩生田氏の演説の場では“ある特別なお触れ”が出されたそうだ。
「萩生田さんがみんなの前で演説する場合、教会長や青年部長ら幹部が”ビデオは回さないように”と信者たちに指示していました」
どうやら証拠を残さぬように、という意図らしい。
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