「リブゴルフ」に移籍した選手は大ピンチ ゴルフ世界ランキングは新指標の導入で重大な変化
今月8日からゴルフの世界ランキングの算出方法が変わり、新たに「ストローク・ゲインド・ワールド・レーティング(SGWR)」という指標が導入された。これにより、世界中のどのツアーのどの大会における成績に対しても「正当で平等な評価ポイントが付与される」とされている。だが、それ以上に注目されているのは、今回の世界ランキングの算出方法の変更によって、リブゴルフの選手たちの今後のメジャー大会出場への道が限りなく狭められたという点だ。【舩越園子/ゴルフジャーナリスト】
変更の大きなポイント
世界ランキングの算出方法はきわめて複雑だが、今回の変更内容を思い切りかいつまんでお伝えしよう。
これまで世界の各ツアーの優勝者に与えられていた「最低ポイント」というものが撤廃され、8月8日からはSGWRという新たな指標が導入された。これは、各大会の出場選手たちのクオリティ(質)に応じてポイントを算出・分配するというものだ。
「選手のクオリティ」とは、各大会における過去2年間の実績(順位とスコア)のこと。つまり、より良いスコアを出して、より上位になった選手が、より多く出場している大会で好成績を残せば、より高いポイントが付与されるということになる。
言い換えれば、最も効率的にポイントを稼ぎ、世界ランキングをアップさせることができるのは、クオリティの高い選手が最も多く出場しているPGAツアーということになる。逆に、スコアや順位という意味でクオリティが劣る選手が多いツアーでは、たとえ優勝しても、さほど世界ランキングのアップにはつながらないということ。日本ツアー然り、アジアツアー然りである。
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