こじるりの中国留学が成功するかもしれない理由 狙うは「実業家路線」か

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狙うはタレントではなく実業家路線?「保険」になりうる日本社会の不穏な傾向

 中国で人気がある有名人といえば、山下智久さんや齋藤飛鳥さん、浜崎あゆみさんなどが挙がるという。日本のドラマや音楽をきっかけに知る人が多いそうだ。やはり一芸と人目を引く容姿であること、語学力より「わかりやすさ」が成功要因であることは疑いようがない。

 一方、こじるりの主戦場はバラエティー。日本語と日本文化でできた特殊な環境で地位を築いてきた人だ。大陸系の美女は高身長で色白な人が多く、健康的で小柄なこじるりとは美の基準も違うという指摘もある。ただ、それはすべてタレントとして活動することを前提にした場合の不安要素だ。

 こじるりの武器は一貫してコミュニケーション力である。それは国を問わず、ビジネスで最も発揮されるのではないだろうか。タレントやインフルエンサーがあふれる中、つたない中国語を話す健気さだけで突破できるとは本人が一番思っていないだろう。タレント活動はあくまでも手段で、目的は現地ビジネスのノウハウ獲得と人脈づくりと考えた方がしっくりくる。外国籍ゆえのハードルの高さも、もちろん織り込み済みのはず。だからビジネス拠点としての日本は捨てないし、第二の人生の「保険」も考えていることだろう。

 日本のジェンダーギャップ指数は中国よりも下の116位。その発表後、政財界では元タレントや元女子アナを議員や社外役員に擁立する動きが加速した。経済拡大する中国に比べ、「日本はもう終わり」など、暗い話題でコンプレックスをあおるニュースも多い。

 世界から見た日本の地位向上に、一定の実績を残した女性タレントはうまいこと使える。そういう傾向が強まる中、中国ネットワークを持つこじるりが帰国したらひっぱりだこになるのは確実だ。数年後に政財界の大物とほほ笑む彼女の姿がもう見える。天下の大将軍ならぬ、天下の大実業家として凱旋帰国する日を待ちたい。

冨士海ネコ

デイリー新潮編集部

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