甲子園「大阪桐蔭強すぎ問題」 なぜ有名選手に選ばれる?

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小学生から

 大阪桐蔭では西谷監督の下にいる石田寿也コーチが常に全国行脚して優秀な中学生を探しているという。

「その中から、野球推薦枠で入学させるのは二十数名といわれ、現在の野球部員の大半が該当する。入学金・授業料免除の特待生は高野連の規定で最大5名までと決められていますが、もちろんこれも使っているでしょう」(同)

 だが、それはライバル校もやっていること。『甲子園と令和の怪物』(小学館新書)の著者・柳川悠二氏が言うのだ。

「西谷監督は中学1年生でも将来性があるならデータを取り始める。小学生の頃から目を付けることもあります。つまり、今のチームは監督が、少なくとも5年前から練り上げてきた選手構成なのです。たしかに、大阪桐蔭は全国の有名選手を上から順番に集めていると言われる。しかしその批判は見当違いです。将来有望視される中学生は、さまざまな視点から高校を見ている。ピッチャーを酷使していないかとか卒業後の進学ルートなど、入口だけでなく出口も見据えた上で同校が選ばれているのです」

 そんな大阪桐蔭でも昨年は近江高校(滋賀)相手に2回戦で苦杯をなめている。「番狂わせ」は、無さそうな時に起きるものなのだ。

週刊新潮 2022年8月11・18日号掲載

ワイド特集「夏の思い出」より

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