内閣改造で最高齢初入閣、78歳「野村哲郎」氏が農水相に起用されたわけ
訪れた転機
先の政治部デスクが引き受ける。
「意気消沈した野村氏は、周囲に、次の選挙、つまり、今年の7月の参院選への出馬を取りやめ、引退を仄めかしていました。実際、それを見越して、次の候補を探す動きもあったのですが、そんな中、昨年11月、茂木敏充衆院議員が自民党幹事長に就任、そして平成研の会長に上り詰めた。無論野村氏はその平成研の所属です。所属する派閥が、幹事長閥となれば、当然、入閣のチャンスは高まるわけです」
一転、現役続行を決めた野村氏、見事選挙を勝ち抜き、78歳にして4選を果たした。
「そして今回こそ間違いなく、野村氏が農水相の座をゲットできたというわけ。今回も参院からの推薦ですが、茂木さんの力添えがあったからこその入閣と言えるでしょう。もちろん、岸田さんの、幹事長の話を“聞く力”も、ここでも存分に発揮された形ですね」
紆余曲折を経て、ついに掴んだ大臣の座。就任の喜びで燃え尽きなければいいが――。