内閣改造で早くも清和会に安倍元首相が亡くなった影響が 萩生田経産相にも不満噴出

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安倍派の閣僚は4人

 九州のブロック紙、西日本新聞は「安倍派処遇 ジレンマ 内閣改造・自民役員人事 旧統一教会と多数が関係 最大派閥へ配慮欠かせず」との見出しで報じた。

《人事がもっと先だとみられていた4日、会長代理の塩谷立元文科相は首相を官邸に訪ね「うちは政権を支える最大派閥だ。人事でそれなりの要求をさせてもらう」と伝えた。現在の閣僚数4人は「派閥の規模に比べれば少ない」(安倍派中堅)との不満もある》

《応対した首相は「なかなか比例代表のドント式のようにはいかないんだよなあ」とはぐらかした》

 会談の内容を知る自民党の関係者は、「ドント式で計算すれば、安倍派=清和研における閣僚のポストは5になります」と言う。

「岸田内閣で閣僚4人を擁したことがあるのは、安倍派と茂木派(平成研究会)、そして岸田派(宏池会)です。岸田さんが安倍派に配慮していたことが浮き彫りになりますが、安倍派は90人を超える大所帯、茂木派は50人台、岸田派に至っては40人台です。塩谷さんが『ウチは最大派閥だから閣僚枠を1人増やせ』と要求したということでしょう」

 もし安倍氏が岸田首相に「4人を5人にしてほしい」と要望したのなら、岸田首相も真剣に考えたかもしれないという。

余裕の冗談!?

「しかし会談で、岸田さんは塩谷さんに『ドント式は無理』と返答しました。つまり『安倍派から5人はない』という意味です。安倍さんが亡くなられたことで、岸田さんは『安倍派に特別な配慮をする必要はなくなった』と判断したということでしょう」(同・関係者)

 ちなみに記事に出てくる「ドント方式」とは、比例選で政党に投じられた票数を議員数として配分する計算式のことを指す。

「岸田さんは『いくら安倍派の議員数が多くても、自動的に閣僚の数を増やすわけにはいきませんよ』と釘を指したわけです。更に興味深いことに、岸田さんは塩谷さんの要望は無下にしながらも、同じ安倍派の萩生田光一経産相(58)は評価しており、積極的に意見交換をしています」(同・関係者)

 萩生田氏に関しては複数の新聞社が、政調会長の可能性を報じた。これに萩生田氏は8日の記者会見で“不満”を表明した。

「会見で萩生田さんは、経産相を続投したいと明言しました。更に、岸田さんが内閣改造について『骨格は維持する』と説明したことに触れ、経産相交代説が報じられている自分は『ああ、俺は骨格じゃなかったのかとそんな思いもあります』と冗談を口にしました」(前出の記者)

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