3泊4日で15万円も… お盆を前に沖縄で「レンタカー」が高騰している理由

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 夏休みに入り、沖縄への観光客が増えている。沖縄県の発表でゴールデンウィークのあった5月の段階で前年比203.3%と増加傾向だったが、7月に入りさらに観光客は増加して、海外からの観光も再開された。筆者も7月末に沖縄本島を訪れたのだが、マリンスポーツの関係者は「7月に入ってからお客さんがどっと来て、休む時間が取れないくらい。忙しいのは嬉しいけれど、さすがに疲れる」と苦笑いを浮かべていた。【徳重龍徳/ライター】

 そんな沖縄でタクシーに乗っていると、運転手からこう声をかけられた。

「お客さんはレンタカーは借りられましたか? ぜんぜん借りられないから、今、高騰して大変なことになってますよ」

 たしかにSNSを調べると「沖縄のレンタカー、高すぎて泣きそう」「沖縄に帰るのにレンタカーが借りれない」などと嘆きの声が並んでいる。

 沖縄には鉄道はなく、モノレールも都市部の短い区間しか通っていない。このため、那覇から離れた宿泊地や美ら海水族館などの人気観光地への移動には、レンタカーを借りるのが一般的だ。

 沖縄のレンタカーはこれまで、8月のハイシーズンでも1日5000〜8000円ほどで借りられたが、今年の夏はレンタカー不足により料金が一気に高騰。レンタカーの比較サイトで検索すると、お盆を外しても3泊4日で10万円を超え、中にはコンパクトカーで15万円という驚きの値段もあった。これでは庶民には手が出ない。

新車がいつくるのか…

 一体なぜ、これほどの事態となっているのか。一般社団法人「沖縄県レンタカー協会」によれば、このレンタカー不足はコロナの影響によるものだという。

「コロナ前の2019年7月には、沖縄県内で2万7000台のレンタカーを保有していた。しかしコロナ禍で観光客が減少し、レンタカーの維持費もかかることから県内のレンタカー会社は一気に車を売却した。7月の段階ではおよそ1万7000台と、最盛期の60%ほどしかない。一方、今年の夏場から観光客が戻ってきたため、一気にレンタカーが借りられない状況となっている」(沖縄県レンタカー協会の担当者)

 さらにコロナの影響による部品供給不足で、新車の納期遅れが相次いでいることも事態を悪化させている。

「5月のゴールデンウィーク時点で既に台数が足りない状況だったため、各レンタカー会社は増車をしようとディーラーに発注をかけたが、コロナもあり新車が全然間に合わない。新車がいつくるかわからない状況で、9月までは今の状況が続くかもしれない」(沖縄県レンタカー協会の担当者)

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