帰国しそうもない「ガーシー議員」 刑事・民事での責任追及は無理 ならばどうすべきか?

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除名議論を開始すべき

 懲罰委員会は「戒告」「陳謝」「登院停止」「除名」の懲罰を決めることができる。最も重いのが「除名」だ。

 もし委員会が「除名相当」と判断した場合、本会議で出席議員の3分の2以上が賛成すると、国会議員の地位は失われる。担当記者が言う。

「とはいえ戦後、除名された国会議員は衆参合わせてわずか2人です。そのうちの1人は日本共産党の衆院議員で、1951年に国会の代表質問でGHQ(連合国軍最高司令官総司令部)を非難する演説を行ったことから除名となりました。しかし、支持者は動揺することなく、この議員は53年の衆院選で返り咲きを果たしています。共産党は現在でも『平和と民主主義のためたたかった』議員と高く評価しています」

 こうした経緯もあり、今の国会は除名には極めて慎重な態度を示している。だが、若狭氏は「国会議員は、ガーシー議員が除名処分に値するだけの問題を起こしていると、真剣に考えて議論すべきです」と指摘する。

 欠席が続く可能性は決して低くない。何しろNHK党の立花孝志党首(54)は、「(ドバイから)一生帰ってこないんじゃないですか」と発言しているのだ。

「こんな状態が少なくとも6年間は続くとなると、有権者が怒り心頭に発して当然でしょう。参議院だけでなく国会全体の権威が毀損されますし、国会議員に対する信頼も失われてしまいます。ガーシー議員の欠席を許すことは、自分たちの信頼が失われることだと国会議員は受け止め、除名処分について話し合うべきです。国会議員を辞めさせられるのは国会議員だけなのです。その重さを肝に銘じてほしいですね」

デイリー新潮編集部

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