「小泉総理の盟友」山崎拓を“共犯”に「女詐欺師」再び 日本医師会推薦の元参院議員も“加担”【前編】
懲役3年執行猶予5年
凶弾に斃れた安倍晋三元総理は、一貫して北朝鮮による拉致問題の解決を最優先課題に掲げた政治家だった。2002年の小泉訪朝に同行し、拉致被害者5人の帰国に尽力。そして、一気に宰相候補となったのだ。その拉致問題の取材に駆け回っていたジャーナリストは、のちに「女詐欺師」として巷を騒がせることとなる。彼女の足跡を2回にわたってお届けする。(以下は「週刊新潮」2020年6月11日号/6月18日号「MONEY」欄記事を再構成)
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二瓶絵夢(にへいえむ)。
特徴的な名前を持つこの女性は、もともと小泉訪朝を機に北朝鮮拉致問題の取材を始めたフリーのジャーナリストだった。取材を通じて政界にもパイプを築き、とりわけ、自民党の山崎拓元副総裁、平沢勝栄代議士と懇意な間柄にあることで知られていた。
一躍、その名が世間に知れ渡ったのは04年のこと。山崎、平沢両氏が、北朝鮮の宋日昊(ソンイルホ)日朝国交正常化交渉担当大使らと中国大連で極秘交渉し、出しゃばりの二元外交との批判を浴びたが、その場になぜか彼女が同席していたことが明るみに出たのだ。
次に、絵夢氏が「渦中の人」となったのは、東京地検特捜部に逮捕された「女詐欺師」としてだった。07年、「表参道ヒルズ」近くにある土地の架空取引話を中国貿易専門商社に持ち掛け、米田建三元代議士の元秘書らとともに5億5000万円を騙し取った罪などに問われたのである。結局、東京地裁で懲役3年執行猶予5年が言い渡され、表舞台からは完全に消え去ったかに見えた……。
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