「五輪疑惑」発覚の折も折 組織委「打ち上げパーティー」に参加していた「橋本聖子」元会長
元電通専務で、東京五輪組織委元理事の高橋治之氏(78)が、五輪スポンサー企業のAOKIから多額の現金を受け取っていた問題。現在は東京地検特捜部による捜査が粛々と進んでいるが、この件の第一報を報じたのは、7月20日の読売新聞朝刊だった。それから3日後の7月23日。東京五輪組織委元会長の橋本聖子参院議員の姿は、神宮外苑のビアガーデンにあった。元組織委メンバーが集うパーティーに参加していたのだ。
昼過ぎから数百人も
実はこの日は、東京2020大会の開会式が行われた日からちょうど1年という、節目の日。開会式の会場となった国立競技場では17時から、オリンピアンや大会関係者が出演する記念のセレモニーが行われた。もちろん、そこにも橋本元会長は出席している。
大会関係者が言う。
「そのセレモニーに先駆ける形で、お昼過ぎから競技場近くにあるビアガーデン会場を貸し切り、組織委関係者ら数百人が集い、打ち上げが行われたのです。そこに、橋本元会長の姿があり、関係者らと楽しそうに談笑していました。セレモニーにも出席する人は、途中で会場を離れ、競技場に向かって行っていましたね。橋本さんもその一人です」
もちろんこの日も、マスコミ各社は朝から、世田谷区にある高橋元理事の自宅前に放列を作り、特捜部による強制捜査のタイミングを逃すまいと、待ち構えていた。五輪疑惑への捜査のメスがいよいよ入るかどうか、ぎりぎりのタイミングだったというわけだ。
「そんな最中に、公式なイベントではないとはいえ、しかもコロナ感染者が激増している中で、大々的なパーティーを開く意味があるのか、疑問の声が上がっていたのも事実。橋本さんまで顔を出して、緊張感がないのか、という感じがしましたね」(同)
[1/2ページ]