TKO「木本」の巨額投資トラブル “同業者”が明かす「FX」「不動産」「仮想通貨」投資のヤバい実態

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天国と地獄のFXと仮想通貨STEPNの虚実

「FXはもっと危険。いまは国内の取引所を使えばレバレッジは最大25倍ですが、海外の取引所なら数百倍の取引も可能になる。“テコの原理”に例えられるレバレッジは、投資金の何十倍ものカネを動かせるのが醍醐味。もともとFXは“銭”単位で動く世界ですが、現在の急激な円安傾向によって1円単位で値が動くことも珍しくなくなった。仮に2円動くと、1000万円のタネ銭が10億円になるような状況が生まれ、天国と地獄が表裏一体になっている」(X氏)

 また木本は“歩くだけで稼げる”STEPNという仮想通貨アプリにも投資していたことが報じられているが、

「STEPNはスマホのゲーム内でスニーカーを購入し、実際に歩くとゲーム内の仮想通貨を稼げて、それが円とも交換できるという仕組み。ただし“紹介コード”がないと参加できないため、その希少性がウケた。でも実際のユーザーの収入源は歩いて稼ぐより、新規ユーザーが購入するスニーカー代だった。何かを運用して資金を増やすのではなく、新しい出資者のカネを当てにしていたという点で、STEPN はポンジ・スキームに似ていました」(X氏)

 最初の頃はスニーカーも数千円から2万円程度で購入でき、X氏の周囲には100万円の投資金額が3000万円に膨れ上がったユーザーもいるという。しかしスニーカーの値がドンドン吊り上がり、今年に入ると20万円程度にまで上昇。新規ユーザーが増えるほどゲーム内の仮想通貨の価値も上がるため、スニーカー代の高騰で新しい参加者が途絶え始めた4月以降、暴落した。

今後の法的措置におけるポイントは?

 木本もSTEPNで損害を被った可能性はあるが、相場の暴落が原因のため、今回の被害案件には含まれなかったと見られている。

 木本側はA氏に対し、「刑事・民事双方での法的措置を検討中」とされるが、元東京地検特捜部副部長の若狭勝弁護士はこう話す。

「重要なポイントは、A氏が実際に“投資をしていたかどうか”の一点です。運用もせずにお金を集めていれば、刑事上の詐欺罪に問われる可能性が高く、また民事での損害賠償請求の対象にもなり得る。しかし本当に運用をしていたけれど“投資環境の悪化で配当が出せなくなった”ということなら、詐欺に問うことは難しくなります。さらにその場合、契約上“元本保証”などを謳っておらず、純粋な投資行為といった取り決めであったなら、民事での返還請求も簡単ではなくなる」

 若狭氏によれば、木本は今回「純粋な被害者」と見られるので、出資者が木本を刑事・民事で告発する可能性は低いという。

 木本自身は法的な責任と関係なく、みずからが紹介した被害者に対して「立て替えて返金していく」意向を表明している。

デイリー新潮編集部

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